コレステロール及び高コレステロール改善薬の成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第72問
コレステロール及び高コレステロール改善薬の成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a コレステロールは水に溶けにくい物質であるため、血液中では血漿タンパク質と結合したリポタンパク質となって存在する。b 大豆油不けん化物(ソイステロール)は、悪心(吐きけ)、胃部不快感、胸やけ、下痢等の消化器系の副作用が現れることがある。c 血液中の高密度リポタンパク質(HDL)が多く、低密度リポタンパク質(LDL)が少ないと、心臓病、肥満や動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなる。d ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)は、コレステロールの生合成抑制と排泄・異化促進作用、中性脂肪抑制作用、過酸化脂質分解作用を有すると言われている。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、c)
- (4)(b、d)
- (5)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)と(b)です。
【(a)正しい ―― リポタンパク質】
コレステロールは水に溶けにくい物質であるため、血液中では血漿タンパク質と結合したリポタンパク質となって存在します。
コレステロールは、細胞の構成成分であり、胆汁酸や副腎皮質ホルモン等の生理活性物質の産生に重要な物質です。主に肝臓、小腸、副腎、卵巣、精巣等で産生されます。
コレステロールの産生および代謝は、主として肝臓で行われます。
【(b)正しい ―― ソイステロールの副作用】
大豆油不けん化物(ソイステロール)は、悪心(吐きけ)、胃部不快感、胸やけ、下痢等の消化器系の副作用が現れることがあります。
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ソイステロールは、腸管におけるコレステロールの吸収を抑える働きがあるとされます。
高コレステロール改善薬の主な成分を整理しましょう。
大豆油不けん化物(ソイステロール) 腸管におけるコレステロールの吸収を抑える
リノール酸、ポリエンホスファチジルコリン コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成するとされ、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す
パンテチン 低密度リポタンパク質(LDL)等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、高密度リポタンパク質(HDL)産生を高める
ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル) コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する
ビタミンB2(リボフラビン酪酸エステル等) コレステロールの生合成抑制と排泄・異化促進作用、中性脂肪抑制作用、過酸化脂質分解作用
【(c)が誤り ―― 多い少ないが逆】
低密度リポタンパク質(LDL)が多く、高密度リポタンパク質(HDL)が少ないと、心臓病、肥満、動脈硬化症等の生活習慣病につながる危険性が高くなります。設問は多寡が入れ替わっています。
2つのリポタンパク質の役割を押さえてください。
低密度リポタンパク質(LDL) コレステロールを肝臓から末梢組織へ運ぶ。いわゆる悪玉
高密度リポタンパク質(HDL) 末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へ運ぶ。いわゆる善玉
末梢へ運ぶのがLDL、肝臓へ戻すのがHDL。方向で覚えると混乱しません。
なお、医療機関で測定する検査値として、低密度リポタンパク質が140ミリグラム毎デシリットル以上、高密度リポタンパク質が40ミリグラム毎デシリットル未満、中性脂肪が150ミリグラム毎デシリットル以上のいずれかである状態を、脂質異常症といいます。この数値も出題されます。
【(d)が誤り ―― これはビタミンB2の説明】
「コレステロールの生合成抑制と排泄・異化促進作用、中性脂肪抑制作用、過酸化脂質分解作用」というのは、ビタミンB2(リボフラビン酪酸エステル等)の説明です。
ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)は、コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされます。
ビタミンB2の摂取により、尿が黄色くなることがありますが、これは使用の中止を要する副作用等の異常ではありません。この点も押さえておいてください。
【生活習慣の改善が基本】
高コレステロール改善薬は、結果的に生活習慣の改善を怠ることのないよう説明することが重要です。食事療法、運動療法の補助として用いられるものであり、薬だけで解決するものではありません。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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