かぜ薬(総合感冒薬)に含まれている成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…

主な医薬品とその作用 第62問

かぜ薬(総合感冒薬)に含まれている成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a ベラドンナ総アルカロイドは、コリン作動成分であり、鼻汁分泌やくしゃみを抑える目的で配合されている場合がある。b トラネキサム酸は、体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげることを目的として、配合されている場合がある。c エチルシステイン塩酸塩は、化学構造がステロイド性抗炎症成分に類似していることから、抗炎症作用を示す。d アスピリンは、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を起こしやすい。

正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(b)と(d)です。 【(a)が誤り ―― ベラドンナ総アルカロイドは抗コリン成分】 ベラドンナ総アルカロイドは抗コリン成分です。コリン作動成分ではありません。 副交感神経系の働きを抑えることによって、鼻汁分泌やくしゃみを抑える目的で配合されます。鼻水は副交感神経の働きで出ますから、それを抑えれば鼻汁が減る、という理屈です。 「コリン作動成分」と書かれていたら、作用が正反対になってしまいます。抗コリン成分には、ベラドンナ総アルカロイドのほかヨウ化イソプロパミドがあります。
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抗コリン成分ですから、排尿困難、口渇、便秘、眠気といった副作用が現れることがあり、緑内障や前立腺肥大による排尿困難のある人では症状を悪化させるおそれがあります。 【(b)正しい ―― トラネキサム酸】 トラネキサム酸は、体内での起炎物質の産生を抑制することで炎症の発生を抑え、鼻粘膜や喉の炎症による腫れを和らげることを目的として配合されます。 ただし、凝固した血液を溶解されにくくする働きもあるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や血栓を起こすおそれのある人では、治療を行っている医師等に相談する必要があります。 【(c)が誤り ―― それはグリチルリチン酸の説明】 化学構造がステロイド性抗炎症成分に類似していることから抗炎症作用を示すのは、グリチルリチン酸二カリウムなどのグリチルリチン酸です。 エチルシステイン塩酸塩は去痰成分で、痰の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させることで痰を出しやすくします。同じ働きをするものにカルボシステイン、メチルシステイン塩酸塩があります。 抗炎症成分と去痰成分を入れ替える、という単純な作り方です。成分名の語尾に「システイン」とあれば去痰成分、と手がかりにしてください。 【(d)正しい ―― アスピリンは胃腸障害を起こしやすい】 アスピリン(アセチルサリチル酸)は、他の解熱鎮痛成分に比較して胃腸障害を起こしやすいとされています。 理由は、解熱鎮痛成分がプロスタグランジンの産生を抑えるためです。プロスタグランジンには胃酸の分泌を調節し、胃腸粘膜を保護する働きもあるので、その産生が抑えられると胃粘膜が荒れやすくなります。だから解熱鎮痛薬は空腹時を避けて服用することとされているわけです。 なお、アスピリンには血液を凝固しにくくさせる作用もあり、15歳未満の小児に対しては、いかなる場合も一般用医薬品として使用してはいけません(ライ症候群のおそれ)。

出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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