コレステロールに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。…
主な医薬品とその作用 第64問
コレステロールに関する以下の記述の正誤について、正しい組み合わせを下から一つ選びなさい。ア 脂質異常症とは、医療機関で測定する検査値として、低密度リポタンパク質(LDL)が40mg/dL以上、高密度リポタンパク質(HDL)が140mg/dL未満、中性脂肪が180mg/dL以上のいずれかがあてはまる状態をいう。イ 高コレステロール改善薬は、結果的に生活習慣病の予防につながるものであるが、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果を目的とする医薬品ではないため、医薬品の販売に従事する専門家は、購入者に対してその旨を説明する等、正しい理解を促すことが重要である。ウ コレステロールの産生及び代謝は、主として脾臓で行われる。エ パンテチンは、コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされ、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる。
- (1)ア: 正 イ: 正 ウ: 正 エ: 誤
- (2)ア: 正 イ: 誤 ウ: 誤 エ: 正
- (3)ア: 誤 イ: 正 ウ: 誤 エ: 正
- (4)ア: 誤 イ: 正 ウ: 誤 エ: 誤
- (5)ア: 誤 イ: 誤 ウ: 正 エ: 誤
正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(イ)だけです。
【(ア)が誤り ―― 数値がすべて入れ替わっている】
脂質異常症とされるのは、医療機関で測定する検査値として、次のいずれかが当てはまる状態です。
低密度リポタンパク質コレステロール …… 140以上
高密度リポタンパク質コレステロール …… 40未満
中性脂肪(トリグリセリド) …… 150以上
(いずれも1デシリットルあたりのミリグラム数)
設問は、低密度を「40以上」、高密度を「140未満」と入れ替えたうえ、中性脂肪を「180以上」としており、3つとも誤っています。
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覚え方 ……
140、40、150。
低密度(悪玉)は多すぎると問題だから「以上」、高密度(善玉)は少なすぎると問題だから「未満」、と向きを意味で押さえてください。
低密度リポタンパク質 ……
コレステロールを肝臓から末梢組織へ運びます。
高密度リポタンパク質 ……
末梢組織のコレステロールを取り込んで肝臓へ運びます。
【(イ)正しい ―― 痩身効果を目的とするものではない】
高コレステロール改善薬は、結果的に生活習慣病の予防につながるものですが、ウエスト周囲径(腹囲)を減少させるなどの痩身効果を目的とする医薬品ではありません。医薬品の販売に従事する専門家は、購入者に対してその旨を説明するなど、正しい理解を促すことが重要です。
あわせて助言すべきこと ……
生活習慣の改善(食事療法、運動療法)が基本であること。
しばらくの間(1〜3か月)服用しても検査値に改善がみられない場合には、医師の診療を受けること。
【(ウ)が誤り ―― 産生と代謝は「肝臓」で行われる】
コレステロールの産生及び代謝は、主として肝臓で行われます。脾臓ではありません。
コレステロールの働き ……
細胞の構成成分であり、胆汁酸や副腎皮質ホルモン、性ホルモン等の生理活性物質の産生に重要な物質です。
水に溶けにくいため、血液中では血漿タンパク質と結合した
リポタンパク質となって存在します。
【(エ)が誤り ―― それはビタミンEの説明】
「コレステロールからの過酸化脂質の生成を抑えるほか、末梢血管における血行を促進する作用があるとされ、血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え、痺れ)の緩和等を目的として用いられる」のは、ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)です。
パンテチンの正しい説明 ……
低密度リポタンパク質等の異化排泄を促進し、リポタンパクリパーゼ活性を高めて、高密度リポタンパク質産生を高める作用があるとされます。
簡単に言えば、悪玉を減らし、善玉を増やす方向に働く成分です。
【高コレステロール改善薬の主な成分】
大豆油不けん化物(ソイステロール) ……
腸管におけるコレステロールの吸収を抑える。
リノール酸、ポリエンホスファチジルコリン ……
コレステロールと結合して、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す。
パンテチン ……
低密度リポタンパク質の異化排泄を促進し、高密度リポタンパク質産生を高める。
ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル) ……
過酸化脂質の生成を抑え、末梢血管の血行を促進。
ビタミンB2(リボフラビン酪酸エステル) ……
脂質の代謝に関与し、コレステロールの生合成抑制と排泄・異化促進作用、中性脂肪抑制作用、過酸化脂質分解作用を示します。
服用により尿が黄色くなることがありますが、使用の中止を要する副作用ではありません。
出典:登録販売者試験 令和2年度(福岡県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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