鎮咳去痰薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第29問
鎮咳去痰薬に配合される成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a メチルエフェドリン塩酸塩は、延髄の咳嗽中枢に作用し、咳を抑える成分であり、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれる。b グアイフェネシンは、気道粘膜からの粘液の分泌を促進することで、痰の切れを良くすることを目的として用いられる。c アドレナリン作動成分であるブロムヘキシンは、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮めることを目的として用いられる。d クロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されている場合、気道粘膜での粘液分泌を抑制することで痰が出にくくなることがあるため、痰の切れを良くしたい場合は併用に注意する必要がある。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (2)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (4)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 誤
正答 (3)
正答は (3)。組み合わせは a 誤、b 正、c 誤、d 正 です。
鎮咳去痰薬の成分は、咳を止めるもの、気管支を広げるもの、痰を出しやすくするものの3つに大きく分かれます。まずこの枠組みを押さえてください。
鎮咳成分 …… 延髄の咳嗽中枢に作用して咳を抑える
気管支拡張成分 …… 気管支を広げて呼吸を楽にする
去痰成分 …… 痰の切れを良くする
【(a)が誤り ―― メチルエフェドリンは気管支拡張成分】
メチルエフェドリン塩酸塩は、アドレナリン作動成分であり、交感神経系を刺激して気管支を拡張させる成分です。咳嗽中枢に作用する麻薬性鎮咳成分ではありません。
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麻薬性鎮咳成分と呼ばれるのは、コデインリン酸塩水和物とジヒドロコデインリン酸塩です。これらは延髄の咳嗽中枢に作用して咳を抑えます。
麻薬性鎮咳成分 …… コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩。依存性がある
非麻薬性鎮咳成分 …… ノスカピン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、チペピジンヒベンズ酸塩、クロペラスチン塩酸塩
コデイン類については、12歳未満の小児には使用禁忌である点、胃腸の運動を低下させる作用があり便秘が現れることがある点、母乳を与える女性では乳児にモルヒネ中毒が生じたとの報告がある点が問われます。
【(b)正しい ―― グアイフェネシンは去痰成分】
グアイフェネシンは、気道粘膜からの粘液の分泌を促進することで、痰の切れを良くすることを目的として用いられます。記述のとおりです。
去痰成分は、働き方によって次のように分かれます。
気道粘膜からの粘液の分泌を促進する …… グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム
痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させる …… エチルシステイン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、カルボシステイン
粘液成分の含量比を調整し、痰の切れを良くする …… カルボシステイン
分泌促進作用、溶解低分子化作用、線毛運動促進作用 …… ブロムヘキシン塩酸塩
【(c)が誤り ―― ブロムヘキシンは去痰成分】
ブロムヘキシン塩酸塩は、去痰成分です。アドレナリン作動成分ではありません。
問題文に書かれている「交感神経系を刺激して気管支を拡張させる作用を示し、呼吸を楽にして咳や喘息の症状を鎮める」という内容は、メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩水和物、メトキシフェナミン塩酸塩といったアドレナリン作動成分の説明です。
つまり、(a)と(c)で成分の分類が入れ替えられている、という作りになっています。
ブロムヘキシン塩酸塩は、分泌促進作用、溶解低分子化作用、線毛運動促進作用を示します。
【(d)正しい ―― 抗ヒスタミン成分は痰を出しにくくする】
クロルフェニラミンマレイン酸塩などの抗ヒスタミン成分が配合されている場合、気道粘膜での粘液分泌を抑制することで痰が出にくくなることがあるため、痰の切れを良くしたい場合は併用に注意する必要があります。記述のとおりです。
抗ヒスタミン成分は、アレルギーに起因する咳や喘息、気道の炎症を和らげる目的で配合されますが、一方で分泌を抑える方向に働くため、痰には不利に作用します。
目的が相反する成分が同じ薬に入りうる、という点に注意を向ける設問です。購入者から「痰が切れにくい」という訴えがあったときに、配合成分を確認する、という実務につながります。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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