胃の薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第31問
胃の薬及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a 消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として、ソファルコンが配合されている場合がある。b 胆汁の分泌を促す作用(利胆作用)があるとされるデヒドロコール酸は、肝臓の働きを高める作用もあるとされるが、肝臓病の診断を受けた人ではかえって症状を悪化させるおそれがある。c 弱った胃の働きを高めること(健胃)を目的に配合される生薬成分は、独特の味や香りを有しており、吐きけを起こすことがあるため、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用することが適当である。d 安中散、人参湯(理中丸)、平胃散、六君子湯は、胃の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤であり、いずれも構成生薬としてカンゾウを含む。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(b)(d)の2つです。
【(a)が誤り ―― 消泡成分はジメチルポリシロキサン】
消化管内容物中に発生した気泡の分離を促すことを目的として配合されるのは、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)です。ソファルコンではありません。
ソファルコンは、胃粘膜の保護・修復を目的として配合される成分です。まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがあります。
胃の薬に配合される成分を、目的別に整理しておきましょう。
消泡成分 …… ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)
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胃粘膜保護・修復成分 …… ソファルコン、テプレノン、アズレンスルホン酸ナトリウム、アルジオキサ、スクラルファート、セトラキサート塩酸塩、銅クロロフィリンカリウム
制酸成分 …… 炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、合成ヒドロタルサイト
健胃成分 …… オウバク、オウレン、センブリ、ゲンチアナ、ケイヒ、コウボク
ソファルコンとテプレノンは、まれに肝機能障害を生じる点が共通します。セットで覚えてください。
【(b)正しい ―― デヒドロコール酸は利胆成分】
デヒドロコール酸には、胆汁の分泌を促す作用(利胆作用)があるとされ、消化を助ける効果を期待して配合されます。また、肝臓の働きを高める作用もあるとされますが、肝臓病の診断を受けた人では、かえって症状を悪化させるおそれがあります。記述のとおりです。
同じ利胆成分として、ウルソデオキシコール酸もあわせて覚えてください。こちらも肝臓病の診断を受けた人では注意が必要です。
【(c)が誤り ―― オブラートで包むのは不適当】
健胃を目的に配合される生薬成分は、独特の味や香りを有しており、その味や香りによる刺激が、反射的な唾液や胃液の分泌を促すことで効果を発揮します。
したがって、散剤をオブラートで包む等、味や香りを遮蔽する方法で服用するのは適当ではありません。せっかくの味や香りを封じてしまっては、効き目が期待できないからです。
これは実務でも役に立つ知識です。「苦いので包んで飲んでいます」という相談を受けたら、この薬は味そのものが効き目に関わっていることを説明してください。
なお、健胃成分には次のものがあります。
苦味健胃薬 …… オウバク、オウレン、センブリ、ゲンチアナ、リュウタン、ユウタン
芳香性健胃薬 …… ケイヒ、コウボク、ショウキョウ、チョウジ、ウイキョウ、チンピ、ソウジュツ、ビャクジュツ
【(d)正しい ―― 4処方すべてカンゾウを含む】
安中散、人参湯(理中丸)、平胃散、六君子湯は、いずれも構成生薬としてカンゾウを含みます。記述のとおりです。
胃の不調に用いる漢方処方は、すべてカンゾウを含むと覚えてしまうのが効率的です。したがって、いずれについても偽アルドステロン症に注意が必要です。
それぞれの特徴も押さえておきましょう。
安中散 …… 体力中等度以下で、腹部は力がなくて、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけを伴うもの
人参湯(理中丸) …… 体力虚弱で、疲れやすくて手足などが冷えやすいもの。下痢にも用いる
平胃散 …… 体力中等度以上で、胃がもたれて消化が悪く、ときに吐きけがあるもの。急性胃炎に用いる
六君子湯 …… 体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲がなく、みぞおちがつかえ、疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいもの。まれに肝機能障害
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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