医薬品のリスク評価に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…

医薬品に共通する特性と基本的な知識 第2問

医薬品のリスク評価に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a 少量の医薬品の投与であれば、発がん作用や臓器の機能不全を生じることはない。b 製造販売後安全管理の基準として、Good Post-marketing Study Practice(GPSP)が制定されている。c ヒトを対象とした臨床試験の実施の基準には、国際的にGood Clinical Practice(GCP)が制定されている。d 動物実験により求められる50%致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標として用いられる。

正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(c)(d)の2つです。 【(a)が誤り ―― 少量でも長期なら毒性が現れる】 少量の医薬品の投与であっても、長期投与されれば、慢性的な毒性が発現する場合があります。具体的には、発がん作用や、胎児毒性、臓器の機能不全を生じることがあります。 「少量だから大丈夫」という言い回しは、まず誤りと考えてください。同じく「1回だけの投与なら毒性は生じない」という書き方も誤りです。治療量を超えた量を単回投与した場合でも、中毒症状や死に至ることがあります。 用量と反応の関係を、順に確認しておきましょう。
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無作用量 …… 効果がまったく現れない量 最小有効量 …… 効果が現れ始める量 治療量 …… 治療に用いる、有効で安全な範囲 中毒量 …… 治療量の上限を超え、中毒症状が現れる量 最小致死量 …… 死に至り始める量 致死量 …… 死に至る量 【(b)が誤り ―― 基準の名前と中身がずれている】 製造販売後安全管理の基準は、GVPです。GPSPは、製造販売後の調査及び試験の実施の基準にあたります。 4つの基準を、時間軸で整理して覚えてください。 GLP …… 非臨床試験(動物などでの安全性試験)の基準 GCP …… 臨床試験(ヒトでの治験)の基準 GVP …… 製造販売後の安全管理の基準 GPSP …… 製造販売後の調査・試験の基準 承認前が上の2つ、承認後が下の2つ、と分けると混乱しにくくなります。 【(c)正しい ―― 臨床試験の基準はGCP】 ヒトを対象とした臨床試験の実施の基準には、国際的にGCPが制定されています。記述のとおりです。 GCPに準拠した手順で安全な治療量を設定することが、新規医薬品の開発に関連する臨床試験(治験)の目標のひとつとされています。 【(d)正しい ―― 致死量の指標】 動物実験により求められる50パーセント致死量(LD50)は、薬物の毒性の指標として用いられます。記述のとおりです。 投与した動物の半数が死亡する用量を意味し、この値が小さいほど毒性が強いということになります。 医薬品は、少量の投与でも長期投与されれば慢性的な毒性が発現する場合があるという(a)の内容と、この毒性評価の話はつながっています。だからこそ、医薬品の開発では、動物実験による毒性の指標を求めたうえで、ヒトを対象とした臨床試験へ進むという段階が踏まれているわけです。 なお、医薬品の効果とリスクは、用量と作用強度の関係(用量-反応関係)に基づいて評価されるという点も、あわせて押さえておいてください。

出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ

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