次の記述は、特例輸入者及び特定輸出者に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークし…
関税法等 関税法等 第11問
次の記述は、特例輸入者及び特定輸出者に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)税関長は、関税、内国消費税及び地方消費税の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者に対し、金額及び期間を指定して、関税、内国消費税及び地方消費税につき担保の提供を命ずることができ、特例輸入者が過少申告加算税を課された場合は、税関長は直ちに担保の提供を命じなければならないこととされている。
- (2)特定輸出者は、輸出しようとする貨物が置かれている場所から当該貨物を外国貿易船に積み込もうとする開港までの運送を特定保税運送者に委託することにより、輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物につき特定輸出申告を行うことができる。
- (3)税関長は、特定輸出申告書に記載された品名と特定輸出申告が行われ税関長の輸出の許可を受けた貨物が相違することが判明したことにより、当該貨物が外国貿易船に積み込まれるまでの間に当該貨物に係る輸出の許可を取り消す場合において必要があると認めるときは、税関職員に当該貨物の検査をさせることができることとされている。
- (4)特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて、特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならない。
- (5)特例輸入者は、複数の輸入の許可に係る特例申告をまとめて行う場合には、当該許可をした税関長にあらかじめその旨を届け出なければならないこととされている。
正答 (3)(4)
正答は、(3)、(4) の二つです。
【特例輸入者と特定輸出者】
特例輸入者は、輸入の許可を先に受け、納税申告は後から特例申告書で行うことができる者です。特定輸出者は、貨物を保税地域等に入れないまま輸出の許可を受けることができる者です。いずれもあらかじめ税関長の承認を受けた者であり、法令遵守の体制が確認されていることを前提に手続を簡略化する制度です。
【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。関税法第7条の8第1項は、税関長が関税等の保全のために必要があると認めるときは、特例輸入者等に対し、金額および期間を指定して担保の提供を命ずることが「できる」と定めています。過少申告加算税を課されたことをもって直ちに命じなければならない、という義務規定は置かれていません。「できる」を「しなければならない」に変える書き換えは頻出ですので、条文の語尾まで意識して読んでください。
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(2) 誤りです。関税法第67条の3第1項の括弧書きは、特定輸出申告等の対象から「政令で定める貨物」を除いており、関税法施行令第59条の8第1号がその第一に輸出貿易管理令別表第1の1の項の中欄に掲げる貨物を挙げています。これは武器等の輸出許可を要する貨物であり、保税地域等に入れずに許可する扱いになじまないため、特定輸出申告の対象から外されています。運送を特定保税運送者に委託しても、この結論は変わりません。
(3) 正しい記述です。関税法第67条の4第2項は、税関長がこの法律の実施を確保するため必要があると認めるときは、特例輸出貨物が外国貿易船等に積み込まれるまでの間に輸出の許可を取り消すことができると定め、同条第3項は、その取消しをする場合において必要があると認めるときは、税関職員に当該貨物の検査をさせることができると定めています。申告書の品名と実際の貨物が相違することが判明した場合は、まさにこれに当たります。
(4) 正しい記述です。関税法第7条の2第2項は、特例申告を行う場合は、特例申告に係る貨物で輸入の許可を受けたものについて特例申告書を作成し、当該許可の日の属する月の翌月末日までに当該許可をした税関長に提出しなければならないと定めています。提出先が「当該許可をした税関長」である点もあわせて押さえてください。
(5) 誤りです。一つの特例申告書で複数の輸入の許可に係る貨物をまとめて申告することは認められていますが、そのためにあらかじめ税関長に届け出ることを求める規定は置かれていません。特例申告書は月単位でまとめて提出するのが本来の姿ですから、まとめること自体に特別な手続は要りません。
【提出期限の確認】
特例申告書の提出期限は、輸入の許可の日の属する月の翌月末日です。そして関税法第9条第2項第1号により、期限内特例申告書に記載された税額の納期限も同じ提出期限です。許可の日から数えて何日、という形ではないので、暦のうえでどこまで猶予があるかを具体的な例で確かめておくと定着します。
出典:第57回 通関士試験 関税法等 第11問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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