次の記述は、関税法に規定する輸入してはならない貨物に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その…

関税法等 関税法等 第15問

次の記述は、関税法に規定する輸入してはならない貨物に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。

正答 (1)(5)
正答は、(1)、(5) の二つです。 【輸入してはならない貨物】 関税法第69条の11第1項は、輸入してはならない貨物を第1号から第10号まで列挙しています。麻薬等、指定薬物、銃砲、爆発物、火薬類、化学兵器の特定物質、病原体等、通貨や有価証券の偽造品等、公安または風俗を害すべき書籍等、児童ポルノ、知的財産権を侵害する物品、不正競争防止法に掲げる行為を組成する物品です。 そして同条第2項は、第1号から第6号までと第9号から第10号までの貨物について、税関長が没収して廃棄し、または積戻しを命ずることができると定めています。第7号の公安または風俗を害すべき書籍等と第8号の児童ポルノは、この没収廃棄の対象から外れており、代わりに同条第3項で、該当すると認めるのに相当の理由があるときは輸入しようとする者にその旨を通知しなければならないとされています。表現に関わる物品について、税関限りで一方的に処分することを避け、争う機会を与える趣旨です。
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【各選択肢の検討】 (1) 正しい記述です。第69条の11第1項第6号は、貨幣、紙幣、銀行券、印紙、郵便切手または有価証券の偽造品、変造品および模造品を掲げ、その括弧書きで、印紙の模造品については印紙等模造取締法第1条第2項の規定により財務大臣の許可を受けて輸入するものを除くと定めています。 (2) 誤りです。公安または風俗を害すべき書籍は第69条の11第1項第7号の貨物であり、同条第2項の没収廃棄または積戻し命令の対象には含まれていません。 (3) 誤りです。第69条の11第3項は、第7号または第8号に掲げる貨物に該当すると認めるのに相当の理由がある貨物があるときは、税関長は輸入しようとする者に対しその旨を通知しなければならないと定めています。「通知することを要しない」とする点が正反対です。 (4) 誤りです。第69条の12第1項後段は、認定手続を執る場合には、当該貨物に係る特許権者等および当該貨物を輸入しようとする者に対し、認定手続を執る旨に加えて、これらの者が証拠を提出し、および意見を述べることができる旨その他の事項を通知しなければならないと定めています。双方に攻撃防御の機会を与えるのが認定手続の基本です。 (5) 正しい記述です。第69条の13第1項は、権利者が、いずれかの税関長に対し、侵害の事実を疎明するために必要な証拠を提出して、当該貨物について当該税関長または他の税関長が認定手続を執るべきことを申し立てることができると定めています。いわゆる輸入差止申立てです。 【整理のしかた】 第69条の11第2項の没収廃棄の対象から外れるのは第7号と第8号だけです。この二つは表現の自由に関わるため、通知の対象(第3項)になっています。「わいせつ物と児童ポルノは没収できない、代わりに通知する」と覚えておけば、この形式の出題は素早く処理できます。

出典:第57回 通関士試験 関税法等 第15問(財務省 税関 公表)出典元ページ

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