次の記述は、関税の納税義務に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。…
関税法等 関税法等 第17問
次の記述は、関税の納税義務に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)関税定率法第15条第1項(特定用途免税)の規定により関税の免除を受けて輸入された貨物について、特定用途免税に係る特定の用途以外の用途に供するため譲渡されたことにより、その免除を受けた関税を徴収する場合には、その譲渡をした者がその関税を納める義務を負う。
- (2)本邦と外国との間を往来する船舶の旅客がその携帯品である外国貨物を輸入する前に本邦においてその個人的な用途に供するため消費した場合には、当該外国貨物を輸入したものとみなし、当該旅客がその関税を納める義務を負う。
- (3)指定保税地域にある外国貨物(輸出の許可を受けた貨物を除く。)が亡失したときは、当該外国貨物が災害その他やむを得ない事情により亡失した場合を除き、当該外国貨物を管理する者がその関税を納める義務を負う。
- (4)保税運送の承認を受けて運送された外国貨物(輸出の許可を受けた貨物を除く。)が亡失したことにより、その承認の際に指定された運送の期間内に運送先に到着しないときは、当該外国貨物が災害その他やむを得ない事情により亡失した場合を除き、その運送の承認を受けた者がその関税を納める義務を負う。
- (5)関税法第63条の2第1項(保税運送の特例)に規定する特定保税運送に係る外国貨物(輸出の許可を受けた貨物を除く。)が亡失したことにより、その発送の日の翌日から起算して7日以内に運送先に到着しないときは、当該外国貨物が災害その他やむを得ない事情により亡失した場合を除き、その特定保税運送に係る特定保税運送者がその関税を納める義務を負う。
- (6)誤っている記述はない
正答 (2)
正答は (2)。
【輸入とみなす消費と、その例外】
関税法第2条第3項は、外国貨物が輸入される前に本邦において使用され、または消費される場合には、その使用し、または消費する者がその時に当該貨物を輸入するものとみなすと定めています。ただし、保税地域において法律上認められたところに従って使用・消費される場合その他政令で定める場合は除かれます。
その政令が関税法施行令第1条の2であり、第2号に「旅客又は乗組員がその携帯品である外国貨物をその個人的な用途に供するため使用し、又は消費する場合」が挙げられています。
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【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。関税定率法第15条第2項は、特定用途免税を受けた貨物が輸入の許可の日から2年以内に用途外に供され、または用途外に供するため譲渡された場合には、その用途外に供し、または譲渡をした者から免除を受けた関税を直ちに徴収すると定めています。
(2) 誤っている記述です。本邦と外国との間を往来する船舶の旅客がその携帯品である外国貨物を個人的な用途に供するため消費する場合は、関税法施行令第1条の2第2号により、第2条第3項の「輸入とみなす」場面から除かれています。したがって、輸入したものとみなされることはなく、その旅客が納税義務を負うこともありません。旅行者の携帯品の消費まで逐一関税の対象にすることが実際的でないためです。
(3) 正しい記述です。指定保税地域にある外国貨物が亡失したときは、災害その他やむを得ない事情による場合などを除き、その貨物を管理する者が関税を納める義務を負います。保税地域の種類によって納税義務者が変わり、保税蔵置場などでは許可を受けた者が、指定保税地域では貨物を管理する者が義務を負う、という対応関係になっています。
(4) 正しい記述です。関税法第65条第1項は、保税運送の承認を受けて運送された外国貨物がその指定された運送の期間内に運送先に到着しないときは、運送の承認を受けた者から直ちにその関税を徴収すると定め、ただし書で、災害その他やむを得ない事情により亡失した場合等を除いています。
(5) 正しい記述です。関税法第65条第2項は、特定保税運送に係る外国貨物が発送の日の翌日から起算して7日以内に運送先に到着しないときは、特定保税運送者から直ちにその関税を徴収すると定めています。特定保税運送は個別の承認を要しない代わりに、法定の7日という期間が置かれている点が通常の保税運送と異なります。
【期間の対比】
通常の保税運送 承認の際に指定された運送の期間
特定保税運送 発送の日の翌日から起算して7日
この7日は、特定保税運送に係る課税物件の確定の時期(第4条第1項第5号の2)や、後に到着した場合の取扱いともつながっています。数字だけでなく、どの制度の話かをあわせて覚えてください。
出典:第57回 通関士試験 関税法等 第17問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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