次の記述は、通関業法第10条に規定する通関業の許可の消滅及び同法第11条に規定する通関業の許可の取消しに関するものである…
通関業法 通関業法 第14問
次の記述は、通関業法第10条に規定する通関業の許可の消滅及び同法第11条に規定する通関業の許可の取消しに関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)財務大臣は、法人である通関業者が解散したときは、その通関業の許可を取り消すことができる。
- (2)通関業者が破産手続開始の申立てを行ったときは、当該通関業者の通関業の許可は消滅する。
- (3)通関業を廃止したことにより通関業の許可が消滅した場合において、現に進行中の通関手続があるときは、当該手続については、依頼者の指示する通関業者に引き継がなければならない。
- (4)財務大臣は、偽りその他不正の手段により通関業の許可を受けたことが判明した通関業者について、その通関業の許可の取消しをしようとする場合には、当該通関業者の意見を聞かなければならない。
- (5)財務大臣は、法人である通関業者の役員が関税法第108条の4(輸出してはならない貨物を輸出する罪)の規定に該当する違反行為をして罰金の刑に処せられたときは、その通関業の許可を取り消すことができる。
- (6)正しい記述はない
正答 (5)
正答は (5)。
【消滅と取消しの区別】
通関業法第10条第1項の許可の消滅事由は、通関業の廃止、死亡した場合で承継の承認の申請が期間内にされなかったとき等、法人の解散、破産手続開始の決定の四つです。第11条第1項の取消事由は、偽りその他不正の手段により許可を受けたことが判明したときと、第6条第1号、第3号から第7号まで、第10号または第11号の欠格事由に該当するに至ったときの二つです。
【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。法人が解散したときは第10条第1項第3号により許可が「消滅」します。取消しの問題ではありません。消滅は事実の発生により当然に効力を失うもので、財務大臣の処分を要しません。
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(2) 誤りです。第10条第1項第4号が掲げるのは「破産手続開始の決定を受けたとき」です。申立てを行っただけでは決定に至っていませんから、許可は消滅しません。申立てと決定を入れ替える典型的な作りです。
(3) 誤りです。第10条第3項は、許可が消滅した場合において現に進行中の通関手続があるときは、その手続については許可を受けていた者が引き続き許可を受けているものとみなすと定めています。依頼者の指示する他の通関業者に引き継ぐという仕組みではありません。
(4) 誤りです。第11条第2項は、財務大臣が許可の取消しをしようとするときは、第39条第1項の審査委員の意見を聴かなければならないと定めています。聴くのは審査委員の意見であって、当該通関業者の意見ではありません。なお、通関士に対する懲戒処分(第35条第1項)をしようとするときに、その通関士が業務に従事する通関業者の意見を聴くこととされているのは第37条第1項であり、相手方が異なります。
(5) 正しい記述です。関税法第108条の4は輸出してはならない貨物を輸出する罪であり、通関業法第6条第4号イが掲げる「関税法第108条の4から第112条まで」の規定に含まれます。役員がこれに該当する違反行為をして罰金の刑に処せられたのであれば、その役員は第6条第4号に該当し、当該法人は第6条第10号に該当することになります。第11条第1項第2号は第10号を取消事由に含めていますから、財務大臣は許可を取り消すことができます。
【第11条第1項第2号が引く号】
第6条第1号、第3号から第7号まで、第10号、第11号です。第2号(破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者)、第8号(許可の取消し等)、第9号(懲戒免職)が引かれていない点に注意してください。第2号に当たる場合は第10条第1項第4号により許可が消滅するので、取消事由として重ねて定める必要がないという整理です。
出典:第58回 通関士試験 通関業法 第14問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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