次の記述は、通関業法第34条に規定する通関業者に対する監督処分に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを…
通関業法 通関業法 第20問
次の記述は、通関業法第34条に規定する通関業者に対する監督処分に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)通関業者の通関業務以外の業務に従事する者に関税法の規定に違反する行為があった場合においては、その違反が当該通関業者の業務に関して行われたものであっても、財務大臣は、当該通関業者に対して監督処分を行うことができないこととされている。
- (2)通関業者の役員に通関業法第33条(名義貸しの禁止)の規定に違反する行為があった場合においては、その違反につき、当該通関業者の責めに帰すべき理由がないときであっても、財務大臣は、当該通関業者に対して監督処分を行うことができることとされている。
- (3)通関業者の通関士に通関業法の規定に違反する行為があった場合に、その違反につき、当該通関業者の責めに帰すべき理由があるときにおいては、当該通関士が、当該通関業者の業務としてではなく、専ら自己のためにその違反を犯したときであっても、財務大臣は、当該通関業者に対して監督処分を行うことができることとされている。
- (4)通関業者の通関士に通関業法の規定に違反する行為があった場合においては、その違反につき、当該通関業者に選任上の故意があるときであっても、財務大臣は、当該通関業者に対して監督処分を行うことができないこととされている。
- (5)通関業者の通関業務に従事する者に関税法の規定に違反する行為があった場合においては、その違反につき、当該通関業者に監督上の過失があるときであっても、財務大臣は、当該通関業者に対して監督処分を行うことができないこととされている。
- (6)正しい記述はない
正答 (3)
正答は (3)。
【通関業者に対する監督処分(第34条)】
通関業法第34条第1項は、財務大臣が通関業者に対し、1年以内の期間を定めて通関業務の全部もしくは一部の停止を命じ、または許可の取消しをすることができる場合を二つ定めています。
第1号 通関業者が、この法律もしくはこの法律に基づく命令もしくはこれらに基づく処分もしくは許可に付された条件、または関税法その他関税に関する法令の規定に違反したとき
第2号 通関業者の役員その他通関業務に従事する者につき、これらの法令に違反する行為があった場合または通関業者の信用を害するような行為があった場合において、その通関業者の責めに帰すべき理由があるとき
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第1号は通関業者自身の違反、第2号は役員や従業者の違反を理由とするものです。第2号には「その通関業者の責めに帰すべき理由があるとき」という限定が付いていることが、本問を解く鍵になります。
【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。通関業務以外の業務に従事する者の行為であっても、それが当該通関業者の業務に関して行われ、通関業者自身が関税法その他関税に関する法令の規定に違反したと評価される場合には、第34条第1項第1号により監督処分を行うことができます。「できない」と言い切る点が誤りです。
(2) 誤りです。役員の違反行為を理由とする監督処分は第34条第1項第2号によるものであり、その要件として「その通関業者の責めに帰すべき理由があるとき」が置かれています。責めに帰すべき理由がないのであれば、監督処分を行うことはできません。自己の落ち度がないのに不利益処分を受けることはない、という行政処分の基本的な考え方が条文に表れています。
(3) 正しい記述です。第34条第1項第2号が求めているのは、違反行為があったことと、通関業者に責めに帰すべき理由があることの二つです。その違反が通関業者の業務としてではなく、専ら通関士自身のために行われたものであっても、通関業者に責めに帰すべき理由がある以上、監督処分を行うことができます。誰の利益のための行為であったかは要件になっていません。
(4) 誤りです。選任上の故意があるのであれば、まさに通関業者の責めに帰すべき理由がある場合ですから、監督処分を行うことができます。
(5) 誤りです。監督上の過失も通関業者の責めに帰すべき理由に当たりますから、監督処分を行うことができます。
【処分の手続】
第37条第1項により、第34条第1項の監督処分をしようとするときは第39条第1項の審査委員の意見を聴かなければなりません。また第37条第2項により、処分をするときはその理由を付記した書面で通知し、第34条第2項により、処分をしたときは遅滞なくその旨を公告します。処分の重さに見合った慎重な手続が用意されていることも押さえておきましょう。
出典:第58回 通関士試験 通関業法 第20問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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