次の記述は、関税の課税物件の確定の時期に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマーク…
関税法等 関税法等 第6問
次の記述は、関税の課税物件の確定の時期に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)保税蔵置場に置かれた外国貨物である関税定率法別表第2208.90号の1の⑴に掲げるフルーツブランデー(アルコール分が50%以上のものであって、700ミリリットルの容器に入ったもの)に対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該貨物を当該保税蔵置場に置くことが税関長により承認された時の現況による。
- (2)総合保税地域に入れられた外国貨物のうち、総合保税地域における販売又は消費を目的とするものに対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該貨物を総合保税地域に置くことが承認された時の現況による。
- (3)保税工場にある外国貨物について保税作業をするため、期間及び場所を指定し、当該保税工場以外の場所に出すことが許可された外国貨物で、その指定された期間を経過した後においても、その指定された保税工場以外の場所に置かれているものに対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該貨物が指定された保税工場以外の場所に置かれた時の現況による。
- (4)保税展示場に入れられた外国貨物で、当該保税展示場の許可の期間の満了の際、当該保税展示場にあるものに対し関税を課する場合の基礎となる当該貨物の性質及び数量は、当該関税を徴収すべき事由が生じた時の現況による。
- (5)輸入される郵便物のうち、日本郵便株式会社から税関長に提示がされた郵便物である寄贈物品であって、その課税標準となるべき価格が20万円を超えるものに対し関税を課する場合の基礎となる当該郵便物の性質及び数量は、その提示がされた時の現況による。
正答 (1)(4)(5)
正答は、(1)、(4)、(5) の三つです。
【課税物件の確定の時期】
関税法第4条は、原則を輸入申告の時とし、ただし書で例外を列挙しています。本問はその各号の当てはめを問うものです。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。保税蔵置場に置かれた外国貨物は第4条第1項第1号により、保税蔵置場に置くことが承認された時、すなわち蔵入承認の時の現況によります。同号の括弧書きは、長期の蔵置により欠減が生ずるものとして政令で定めるものを除いていますが、関税法施行令第2条第1項は、その対象から「二リットル未満の容器入りにしたものを除く」としています。本肢のフルーツブランデーは700ミリリットルの容器入りですから、この除外の対象とはならず、原則どおり第1号が適用されます。容器入りにされていれば蒸発による欠減が問題にならない、という考え方です。
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(2) 誤りです。総合保税地域に入れられた外国貨物のうち販売または消費を目的とするものは、第4条第1項第3号の2により、第62条の3第1項の規定による承認または第62条の11の規定による届出がされた時の現況によります。「総合保税地域に置くことが承認された時」ではありません。第62条の10の承認(総合保税地域に置くこと等の承認)とは別の手続である点に注意してください。
(3) 誤りです。第61条第1項の規定により保税工場外での保税作業のため指定された場所に、指定された期間を経過した後も置かれている外国貨物は、第4条第1項第3号により、「これらの規定による許可がされた時」の現況によります。貨物がその場所に置かれた時ではありません。
(4) 正しい記述です。保税展示場の許可の期間の満了の際に当該保税展示場にある外国貨物で、第62条の6第1項の規定により関税を徴収されるものは、第4条第1項第3号の3により、当該関税を徴収すべき事由が生じた時の現況によります。
(5) 正しい記述です。第4条第1項第6号は、第76条第3項の規定による提示がされた郵便物について提示がされた時の現況によるとしつつ、その課税標準となるべき価格が20万円を超えるものを除いています。ただし、その除外にはさらに括弧書きがあり、「寄贈物品であるものその他の政令で定めるものを除く」とされています。本肢の郵便物は寄贈物品ですから、価格が20万円を超えていても第6号にとどまり、提示がされた時の現況によることになります。
【二重の括弧書きを読み解く】
(5)のように、除外の中にさらに除外がある規定は落ち着いて読む必要があります。原則が第6号で、価格20万円超は原則から外れ、しかし寄贈物品であればまた原則に戻る、という三段構えです。関税法第6条の2第1項第2号ロの賦課課税方式の対象も同じ書きぶりになっていますので、あわせて確認しておくと理解が深まります。
出典:第58回 通関士試験 関税法等 第6問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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