次の記述は、関税の納税義務に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。…
関税法等 関税法等 第7問
次の記述は、関税の納税義務に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)関税定率法第19条の3第1項(輸入時と同一状態で再輸出される場合の戻し税等)の規定による関税の払戻しが、当該関税の払戻しを受ける者の申請に基づいて過大な額で行われた場合には、その過大であった部分の金額に相当する関税額について、当該関税の払戻しを受けた者が納める義務を負う。
- (2)関税定率法第15条第1項(特定用途免税)の規定により関税の免除を受けて輸入された貨物で、その輸入の許可の日から2年以内に同項各号に掲げる用途以外の用途に供されたことにより、その免除を受けた関税を徴収する場合には、その関税の免除を受けて貨物を輸入した者がその通関業務を取り扱った通関業者と連帯して関税を納める義務を負う。
- (3)関税定率法第17条第1項第4号(再輸出免税)の規定により関税の免除を受けて輸入された修繕される貨物について、その輸入の許可の日から1年以内に同法第20条の3第1項(関税の軽減、免除等を受けた物品の転用)に規定する税関長の確認を受けることなく譲渡され、修繕以外の用途に供された場合には、その関税の免除を受けて貨物を輸入した者がその関税を納める義務を負う。
- (4)保税蔵置場にある外国貨物(輸出の許可を受けた貨物を除く。)が亡失した場合には、当該外国貨物が災害その他やむを得ない事情により亡失したときであっても、当該外国貨物を所有する者が当該外国貨物に係る関税を納める義務を負う。
- (5)保税展示場の許可の期間の満了により当該許可が失効した場合において、当該許可の失効の際、当該保税展示場にある外国貨物について、税関長が当該保税展示場の許可を受けた者に対し、期間を定めて当該外国貨物の搬出を求めたにもかかわらず、当該期間内にその搬出がされないときは、当該外国貨物を所有する者が当該外国貨物に係る関税を納める義務を負う。
正答 (1)(3)
正答は、(1)、(3) の二つです。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。関税法第13条の2は、関税定率法第10条第2項その他政令で定める関税に関する法律の規定による関税の払戻しまたは還付が、これを受ける者の申請に基づいて過大な額で行われた場合には、その過大であった部分の金額に相当する関税額を、当該払戻しまたは還付を受けた者から徴収すると定めています。関税定率法第19条の3第1項の戻し税もこれに含まれます。本来受け取るべきでなかった額を受け取った者が返す、という素直な仕組みです。
(2) 誤りです。関税定率法第15条第2項は、特定用途免税を受けた貨物が用途外に供され、または用途外に供するため譲渡された場合には、「当該用途以外の用途に供し、又は当該譲渡をした者から」免除を受けた関税を直ちに徴収すると定めています。通関業務を取り扱った通関業者が連帯して納税義務を負うという規定はありません。通関業者は依頼者の代理人として手続を行うにとどまり、貨物の用途を管理する立場にないからです。
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(3) 正しい記述です。関税定率法第17条第4項は、再輸出免税を受けた貨物が所定の期間内に輸出されないこととなった場合、または同条第1項各号に掲げる用途以外の用途に供された場合には、免除を受けた関税を直ちに徴収すると定めています。徴収の相手方は関税の免除を受けた者、すなわち当該貨物を輸入した者です。なお、同法第20条の3第1項の税関長の確認を受けて転用する場合には、この徴収は行われません。確認を受けずに譲渡し、修繕以外の用途に供したのであれば、徴収の対象になります。
(4) 誤りです。関税法第45条第1項は、保税蔵置場にある外国貨物が亡失し、または滅却されたときは、その許可を受けた者から直ちにその関税を徴収すると定めつつ、ただし書で、災害その他やむを得ない事情により亡失した場合等を除いています。したがって、災害により亡失したのであれば関税は徴収されません。また、納税義務を負うのは許可を受けた者であって、貨物を所有する者ではありません。本肢は二重に誤っています。
(5) 誤りです。関税法第62条の6第1項は、保税展示場の許可の期間の満了等の際に当該保税展示場にある外国貨物について、期間を定めて搬出その他の処置を求め、その期間内に処置がされないときは「その者」、すなわち保税展示場の許可を受けた者から直ちにその関税を徴収すると定めています。貨物を所有する者ではありません。
【納税義務者を間違えないために】
保税地域に関係する関税の徴収では、原則として「その保税地域の許可を受けた者」または「貨物を管理する者」が納税義務者です。貨物の所有者を答えさせようとする肢が繰り返し作られていますので、条文の主語を確認する習慣をつけてください。
出典:第58回 通関士試験 関税法等 第7問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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