次の記述は、関税の納税申告、修正申告、更正の請求、更正及び決定に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべて…
関税法等 関税法等 第8問
次の記述は、関税の納税申告、修正申告、更正の請求、更正及び決定に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)納税申告をした者は、当該納税申告の後に行われた修正申告により納付すべき税額に不足額がある場合には、当該修正申告について更正があるまでは、当該修正申告に係る納付すべき税額につき修正申告をすることができる。
- (2)先にした納税申告の課税標準に誤りがある場合であっても、当該納税申告に係る納付すべき税額が過少又は過大でないときは、当該納税申告につき修正申告又は更正の請求をすることはできない。
- (3)環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の規定に基づき同協定の原産品とされる貨物について納税申告をした者は、当該貨物につき同協定の規定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けていない場合において、当該貨物につき当該関税の譲許の便益の適用を受けることにより、当該納税申告に係る納付すべき税額が過大となるときは、当該貨物の輸入の許可の日から2年以内に限り、税関長に対し、当該納税申告に係る税額について更正の請求をすることができる。
- (4)納税申告が必要とされている貨物について、その輸入の時までに当該納税申告がないときは、税関長は、その調査により、当該貨物に係る税額につき関税法第7条の16第2項(更正及び決定)の規定による決定をするが、当該決定に係る税額の更正は、当該貨物の輸入の日から5年を経過する日においても、することができる。
- (5)本邦と外国との間を往来する航空機に積まれていた外国貨物である機用品であって、当該航空機で外国貨物として使用しないこととなったものを輸入するときは、その輸入の時までに納税申告をしなければならない。
正答 (1)(2)(4)
正答は、(1)、(2)、(4) の三つです。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。関税法第7条の14第1項は、先にした納税申告、更正または決定により納付すべき税額に不足額があるときに、それらについて更正があるまでは修正申告をすることができると定めています。ここでいう「納税申告」には第7条第1項の申告のほか修正申告も含まれます(同項第1号の括弧書き)。したがって、修正申告の後にさらに不足額があれば、その修正申告について更正があるまで、重ねて修正申告をすることができます。
(2) 正しい記述です。修正申告ができるのは納付すべき税額に不足額があるとき等であり(第7条の14第1項各号)、更正の請求ができるのは納付すべき税額が過大である場合です(第7条の15第1項)。課税標準の記載に誤りがあっても、それが税額の多寡に影響しないのであれば、いずれの手続もとることができません。これらの手続は税額を正すためのものであり、書類の記載を整えるためのものではないからです。
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(3) 誤りです。経済連携協定に基づく関税の譲許の便益の適用を受けていなかった場合に、事後的にその適用を受けて税額を減らそうとするときも、手続は第7条の15の更正の請求によります。その期間は原則として当該貨物の輸入の許可の日(特例申告貨物については特例申告書の提出期限)から5年以内であり、2年ではありません。協定ごとに特別の期間が定められているわけでもありません。
(4) 正しい記述です。納税申告が必要とされている貨物について輸入の時までに申告がないときは、第7条の16第2項により税関長が決定をします。そして同条第3項により、決定をした後にその税額が過大または過少であることを知ったときは更正をすることができます。その期間制限は第14条第1項により法定納期限等から5年であり、同項は「五年を経過した日以後においては、することができない」という書き方をしています。したがって、5年を経過する日までは更正をすることができ、「5年を経過する日においても、することができる」という本肢は正しい表現です。「経過した日以後」と「経過する日」の違いを読み分けさせる、細かいけれども重要な肢です。
(5) 誤りです。本邦と外国との間を往来する航空機に積まれていた外国貨物である機用品で、当該航空機で外国貨物として使用しないこととなったものは、関税法施行令第3条第2項第3号により、第6条の2第1項第2号イの政令で定める貨物とされています。すなわち賦課課税方式が適用されますから、そもそも納税申告をするべき貨物ではありません。賦課課税方式では、納付すべき税額は専ら税関長の処分により確定します。
【申告納税方式と賦課課税方式】
賦課課税方式が適用されるのは、入国者の携帯品や別送品、一定の郵便物、相殺関税および不当廉売関税、一定の事実が生じた場合に直ちに徴収する関税、加算税などです。政令で定める貨物としては、他人に託して輸入される個人使用の貨物、荷粉、外国貨物として使用しないこととなった船用品・機用品、外交官用貨物、コンテナー条約により免税されるコンテナー、通関手帳により輸入される物品が挙がっています。少量・少額であったり、納税者に自ら計算させるのが適当でなかったりする場面が並んでいると理解すると覚えやすくなります。
出典:第58回 通関士試験 関税法等 第8問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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