次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。…
関税法等 関税法等 第11問
次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)貨物を輸入しようとする者であって、当該貨物の輸入に係る通関手続を認定通関業者に委託した者は、当該貨物が保税地域等に搬入される前に輸入申告を行った場合であっても、当該貨物が保税地域等に搬入された後でなければ輸入の許可を受けることができないこととされている。
- (2)特例輸入者であって、その特例申告に係る期限内特例申告書をその提出期限までに提出していない者は、その提出期限後においては、関税法第7条の16第2項(決定)の規定による決定がされる前であっても、その期限内特例申告書に記載すべきものとされている事項を記載した特例申告書を税関長に提出することができない。
- (3)輸入しようとする外国貨物を保税蔵置場に置くことの承認の申請の際に、当該外国貨物につき経済連携協定における関税についての特別の規定による便益の適用を受けるために締約国原産地証明書を税関長に提出した場合にあっては、当該外国貨物の輸入申告の際には、当該締約国原産地証明書の写しを当該税関長に提出することを要しない。
- (4)輸入しようとする貨物について、世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定における関税の規定による便益に係る税率(WTO協定税率)の適用を受けようとする場合において、当該貨物の課税価格の総額が20万円以下であるときは、当該貨物が当該便益の適用を受ける外国(その一部である地域を含む。)の生産物であることを証明した原産地証明書を税関長に提出することを要しない。
- (5)税関長は、輸入されようとする貨物が特許権を侵害する物品に該当するか否かについての認定手続において、関税法第69条の12第1項(輸入してはならない貨物に係る認定手続)の規定による認定をするために必要があると認めるときは、当該特許権に関し学識経験を有する者であってその認定手続に係る事案の当事者と特別の利害関係を有しないものを専門委員として委嘱し、当該専門委員に対し、当該貨物が当該特許権を侵害する物品に該当するか否かに関する技術的範囲について意見を求めることができる。
正答 (1)(3)(4)
正答は、(1)、(3)、(4) の三つです。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。関税法第67条の2第3項第3号により、特例輸入者または特例委託輸入者は、貨物を保税地域等に入れる前に輸入申告をすることができます。しかし、輸入の許可を保税地域等への搬入前に受けられるのは特例輸入者についてであり、認定通関業者に通関手続を委託した特例委託輸入者については、貨物が保税地域等に搬入された後でなければ許可を受けることができません。申告の前倒しと許可の前倒しは別物であり、納税の担保という観点から特例輸入者にのみ許可の前倒しが認められています。
解説の続きをみる続きを閉じる
(2) 誤りです。期限内特例申告書を提出期限までに提出しなかった者も、関税法第7条の16第2項の決定があるまでは、期限後特例申告書を提出することができます。関税法第9条第2項第2号が期限後特例申告書に記載された税額の納期限を定めていることからも、期限後の提出が制度として予定されていることが分かります。期限を過ぎると無申告加算税の問題は生じますが、提出の道が閉ざされるわけではありません。
(3) 正しい記述です。保税蔵置場に置くことの承認の申請の際に締約国原産地証明書を提出している場合には、その後の輸入申告の際に改めてその写しを提出する必要はありません。同一の税関長に対して同じ書類を二度提出させる理由がないためです。
(4) 正しい記述です。世界貿易機関を設立するマラケシュ協定附属書一Aの関税及び貿易に関する一般協定の規定による便益に係る税率、いわゆる世界貿易機関協定税率の適用を受けようとする場合の原産地証明書は、課税価格の総額が20万円以下である貨物については提出を要しないこととされています。少額の貨物にまで証明書を求めることは、税収の確保との釣り合いを欠くためです。
(5) 誤りです。関税法第69条の19は、認定手続において必要があると認めるときは、知的財産権に関し学識経験を有する者で事案の当事者と特別の利害関係を有しないものを専門委員として委嘱し、認定のための参考となるべき意見を求めることができると定めていますが、ただし書で「技術的範囲等については、この限りでない」としています。特許発明の技術的範囲の解釈は最終的に司法が判断すべき事項であり、税関の認定手続で専門委員に判断させる性質のものではないためです。
【原産地証明書の提出を要しない場合】
課税価格の総額が20万円以下の場合
税関長が貨物の種類または形状によりその原産地が明らかであると認めた場合
先の承認の申請等の際に既に提出している場合
この三つは経済連携協定に基づく便益の場合にも共通する考え方です。
出典:第58回 通関士試験 関税法等 第11問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
「関税法等」のほかの問題
- 2023年(令和5年) 関税法等 第26問次の記述は、外国為替及び外国貿易法第52条に規定する経済産業大臣の輸入の承認に関するもの
- 2025年(令和7年) 関税法等 第10問次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、そ
- 2025年(令和7年) 関税法等 第18問次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その
- 2025年(令和7年) 関税法等 第26問次の記述は、関税法第10章に規定する罰則に関するものであるが、その記述の正しいものはどれ
- 2023年(令和5年) 関税法等 第9問次の記述は、輸入通関に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、そ
- 2023年(令和5年) 関税法等 第17問次の記述は、関税の納税義務に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを
スポンサーリンク

