次の記述は、関税法施行令第61条第1項第2号(輸出申告又は輸入申告の内容を確認するための書類等)に規定する締約国原産品で…
通関実務 通関実務 第17問
次の記述は、関税法施行令第61条第1項第2号(輸出申告又は輸入申告の内容を確認するための書類等)に規定する締約国原産品であることを申告する書類に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)包括的な経済上の連携に関する日本国及び東南アジア諸国連合構成国の間の協定の規定に基づく締約国原産品であることを申告する書類は、輸入貨物に係る輸入者が自ら作成することはできない。
- (2)経済上の連携に関する日本国とベトナム社会主義共和国との間の協定の規定に基づく締約国原産品であることを申告する書類は、輸入貨物に係る輸入者が自ら作成することはできない。
- (3)日本国とアメリカ合衆国との間の貿易協定の規定に基づく締約国原産品申告書は、輸入貨物に係る輸入者が自ら作成することはできない。
- (4)経済上の連携に関する日本国とオーストラリアとの間の協定の規定に基づく締約国原産品申告書は、輸入貨物に係る輸出者が自ら作成することができる。
- (5)包括的な経済上の連携に関する日本国とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国との間の協定の規定に基づく締約国原産品申告書は、輸入貨物に係る輸出者が自ら作成することができる。
- (6)誤っている記述はない
正答 (3)
正答は (3)。
【誰が締約国原産品申告書を作成できるか】
関税法施行令第61条第1項第2号は、経済連携協定に基づく便益の適用を受けるために提出すべき書類として、締約国原産地証明書と締約国原産品申告書を掲げています。後者は自己申告制度において用いられるもので、協定ごとに作成できる者が定められています。輸出者や生産者に限られる協定もあれば、輸入者も作成できる協定もあり、そもそも自己申告制度を採らない協定もあります。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。日アセアン包括的経済連携協定は、原産地の証明について第三者証明制度を基本としており、輸入者が自ら締約国原産品であることを申告する書類を作成することはできません。
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(2) 正しい記述です。日ベトナム経済連携協定も第三者証明制度によっており、輸入者が自ら作成することはできません。比較的早い時期に締結された二国間の協定には、この形のものが多く残っています。
(3) 誤っている記述です。日米貿易協定は自己申告制度を採用しており、輸入貨物に係る輸入者が自ら締約国原産品申告書を作成することができます。「できない」とする点が誤りです。
(4) 正しい記述です。日豪経済連携協定は原産地証明書と自己申告の両方を認めており、輸出者が自ら締約国原産品申告書を作成することができます。輸入者や生産者が作成することもできます。
(5) 正しい記述です。日英包括的経済連携協定も自己申告制度によっており、輸出者が自ら作成することができます。輸入者の知識に基づく申告も認められています。
【協定ごとの整理】
第三者証明のみ 日アセアン、日ベトナム など
自己申告と第三者証明の併用 日豪、日メキシコ など
自己申告のみ 日欧州連合、日英、日米、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定
近年に締結された協定ほど自己申告に寄っており、輸入者自身が作成できる範囲も広がっています。協定名を見たらどの類型かを思い出せるようにしておくと、この分野は確実に得点できます。
出典:第58回 通関士試験 通関実務 第17問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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