次の記述は、通関業の許可に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。…
通関業法 通関業法 第7問
次の記述は、通関業の許可に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)財務大臣は、通関業の許可をしようとするときは、許可申請に係る通関業の経営の基礎が確実であることの基準に適合するかを審査しなければならないが、この基準とは、許可申請者の資産内容が充実し、収支の状況が健全であり、かつ、通関業務を営むための必要な設備が整っていると認められることとされており、当該許可申請者に繰越欠損金がある場合には、収支の状況が健全であるとは認められないこととされている。
- (2)財務大臣は、通関業の許可に期限の条件を付した場合には、その期限の到来前に当該条件を解除できないこととされている。
- (3)通関業の許可を受けようとする者は、通関業許可申請書に通関士となるべき者その他の通関業務の従業者の名簿及び履歴書を添付しなければならないが、当該通関業務の従業者には、経理事務のみを行う者は含まないこととされている。
- (4)財務大臣が通関業の許可に付することができる条件は、通関業法の目的を達成するために必要な最小限度のものでなければならないが、必要最小限度のものである限りにおいてその条件の種類に限定はなく、財務大臣の判断に基づき付することができることとされている。
- (5)弁護士法第3条第1項(弁護士の職務)の規定により、弁護士がその職務として通関業務を行う場合には、通関業の許可を受けることを要しない。
正答 (3)(5)
正答は、(3)、(5) の二つです。
【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。通関業法第5条第1号の「通関業の経営の基礎が確実であること」は、許可申請者の資産内容が充実し、収支の状況が健全であり、かつ通関業務を営むための必要な設備が整っていると認められることをいうものとされています。収支の状況が健全であるとは、原則として繰越欠損金がなく当期利益があることをいいますが、通関業法基本通達は、繰越欠損金がある場合であっても、それが資本金の範囲内であり、直近2期の決算が黒字で、今後の経営計画等により繰越欠損金の減少が見込まれるなど、特に支障がないと認められるときは、収支の状況が健全であると認めて差し支えないとしています。繰越欠損金がある場合には収支の状況が健全であるとは認められない、と一律に述べている点が誤りです。
解説の続きをみる続きを閉じる
(2) 誤りです。財務大臣は第3条第2項により許可に条件を付することができますが、その条件を期限の到来前に解除できないという定めはありません。条件を付する必要がなくなったのであれば、解除することができます。なお第11条の2第6項は、承継の承認に際して条件を取り消し、変更し、または新たに付することができると定めており、条件が固定的なものではないことが読み取れます。
(3) 正しい記述です。通関業法施行規則第1条第4号は、通関士となるべき者その他の通関業務の従業者の名簿および履歴書を添付書面として掲げていますが、ここでいう通関業務の従業者には、経理事務のみを行う者のように通関業務に従事しない者は含まれません。第22条第2項の届出における「通関業務の従業者」の範囲と同じ考え方です。
(4) 誤りです。第3条第3項により条件は必要最少限度のものでなければならないとされていますが、それに加えて、付することができる条件は許可の期限と取扱貨物の種類の限定に限るものとされています。必要最少限度でありさえすれば何でも付けられる、というものではありません。条件の内容が無制限であれば、許可制度が実質的に裁量的な規制になってしまうためです。
(5) 正しい記述です。第3条第5項は、同条第1項の許可の規定は、弁護士法第3条第1項の規定により弁護士が行う職務などについては適用しないと定めています。弁護士は法律事務の専門家として別の資格制度の下で規律されているため、重ねて通関業の許可を求める必要がないという趣旨です。弁理士が弁理士法第4条第2項第1号の業務として行う場合も同様です。
【条件の限定を覚える】
許可に付することができる条件 許可の期限、取扱貨物の種類の限定
条件に違反して営業した場合 第41条第1項第2号により処罰の対象
条件が付された営業所 第13条ただし書により通関士の設置義務が外れる場合がある
条件は、付されること自体が他の規定の適用に影響する重要な要素です。
出典:第59回 通関士試験 通関業法 第7問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
「通関業法」のほかの問題
- 2023年(令和5年) 通関業法 第8問次の記述は、通関業法第15条に規定する更正に関する意見の聴取及び同法第16条に規定する検
- 2023年(令和5年) 通関業法 第12問次の記述は、通関業の許可及び営業所の新設に関するものであるが、その記述の正しいものはどれ
- 2023年(令和5年) 通関業法 第16問次の記述は、通関業者又は通関士の義務に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれ
- 2023年(令和5年) 通関業法 第20問次の記述は、通関士に対する懲戒処分に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか
- 2024年(令和6年) 通関業法 第9問次の記述は、通関業者又は通関士の義務に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。
- 2024年(令和6年) 通関業法 第13問次の記述は、通関業法第6条に規定する通関業の許可に係る欠格事由に関するものであるが、その
スポンサーリンク

