次の記述は、通関業法の罰則に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお…
通関業法 通関業法 第20問
次の記述は、通関業法の罰則に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、正しい記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)通関業法第14条の規定に違反して、通関業者が、他人の依頼に応じて税関官署に提出する通関書類について、通関士にその内容を審査させなかった場合には、同法の規定に基づき罰金に処せられることがある。
- (2)通関業法第19条の規定に違反して、通関業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用した者は、同法の規定に基づき拘禁刑又は罰金に処せられることがあり、この罪は告訴がなくとも公訴を提起することができる。
- (3)通関業法第33条の規定に違反して、法人である通関業者の通関士が、自らの通関士の名義を他人に通関業務のため使用させたときは、同法の規定に基づき当該通関士が罰せられることがあるほか、その法人に対しても罰金刑が科されることがある。
- (4)通関業法第38条第1項の規定による報告をせず、又は偽りの報告をした通関業者は、同法の規定に基づき拘禁刑に処せられることがある。
- (5)通関業法第33条の2の規定による業務改善命令に違反した者は、同法の規定に基づき罰金に処せられることがある。
- (6)正しい記述はない
正答 (5)
正答は (5)。
【通関業法の罰則】
第41条第1項 1年以下の拘禁刑(令和7年5月までは懲役)又は100万円以下の罰金。不正の手段による許可の取得、無許可営業および条件違反の営業、秘密の漏えい・盗用、業務停止処分に違反した業務
第41条第2項 秘密の漏えい・盗用の罪は親告罪
第42条 6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金。不正の手段による確認、従事停止・禁止処分に違反した従事
第43条 50万円以下の罰金。業務改善命令違反、報告や質問・検査への不応答や虚偽答弁など
第44条 30万円以下の罰金。通関業者の名義貸し、通関士の名義貸し、名称の使用制限違反
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第45条 両罰規定。対象は第41条第1項(第3号を除く。)、第42条第1号、第43条、第44条第1号および第3号
【各選択肢の検討】
(1) 誤りです。第14条に違反して通関士に審査をさせなかったことについての罰則は置かれていません。もっとも、通関業法違反ですから第34条第1項第1号の監督処分の対象にはなります。罰則と行政処分を区別して考えてください。
(2) 誤りです。秘密の漏えい・盗用は第41条第1項第3号に当たりますが、同条第2項は「前項第3号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない」と定めています。親告罪ですから、告訴がなければ公訴を提起できません。
(3) 誤りです。第33条に違反した通関士の名義貸しは第44条第2号に当たりますが、第45条の両罰規定が対象としているのは第44条のうち第1号および第3号だけであり、第2号は含まれていません。したがって法人に罰金刑が科されることはありません。通関士の名義貸しは通関士個人の資格に関わる行為であり、法人の業務として行われるものとは性格が異なるためと理解できます。
(4) 誤りです。第38条第1項の規定による報告をせず、または偽りの報告をした者は第43条第2号に当たり、50万円以下の罰金に処せられます。拘禁刑の定めはありません。
(5) 正しい記述です。第33条の2の業務改善命令に違反した者は、第43条第1号により50万円以下の罰金に処せられることがあります。
【両罰規定の対象から外れるもの】
第41条第1項第3号(秘密の漏えい・盗用)
第42条第2号(従事停止・禁止処分に違反した従事)
第44条第2号(通関士の名義貸し)
いずれも個人の資格や信頼に関わる行為であり、法人まで処罰することになじまないものが外されている、という共通点があります。
出典:第59回 通関士試験 通関業法 第20問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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