次の記述は、関税に係る加算税に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。…
関税法等 関税法等 第11問
次の記述は、関税に係る加算税に関するものであるが、その記述の正しいものはどれか。すべてを選び、その番号をマークしなさい。
- (1)本邦に入国する旅客がその入国の際に携帯して輸入する貨物に係る関税については、当該貨物に係る関税法第67条の規定による輸入申告における価格に不足額がある場合であっても、過少申告加算税は課されない。
- (2)貨物を業として輸入する保存義務者が、関税の納税義務の適正な履行に資するものとして定められた要件を満たして関税関係帳簿に係る電磁的記録の備付け及び保存をしている場合において、当該電磁的記録に記録された事項に関し修正申告があったときは、当該修正申告に基づき納付すべき税額から、その税額の計算の基礎となるべき事実のうち当該修正申告の起因となる当該電磁的記録に記録された事項に係るものに基づく税額を控除した税額について、過少申告加算税が課される。
- (3)過少申告加算税の額の計算の基礎となる税額が10,000円未満である場合においては、過少申告加算税は課されない。
- (4)過少申告加算税の額が10,000円未満である場合においては、その過少申告加算税は徴収されない。
- (5)期限後特例申告書が提出された場合(期限内特例申告書の提出がなかったことについて正当な理由があると認められる場合に限る。)において、更正がされたときは、その納税義務者に対し、当該更正に基づき納付すべき税額について無申告加算税が課される。
正答 (1)(3)
正答は、(1)、(3) の二つです。
【加算税の二つの足切り】
この設問の鍵は、金額の線が二か所にあり、それぞれ対象も金額も違うことです。
計算の基礎となる税額が1万円未満 → 加算税を課さない
加算税の額が5,000円未満 → 加算税を徴収しない
一方は課税そのものをしない話、もう一方は算出はするが取り立てない話です。
(3)と(4)は、この二つを取り違えさせるために並べられています。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。本邦に入国する旅客が入国の際に携帯して輸入する貨物に係る関税は、賦課課税方式によるものとされています。過少申告加算税は申告納税方式による関税について課されるものですから、申告における価格に不足額があっても過少申告加算税は課されません。携帯品は税関職員がその場で税額を決めるため、そもそも納税者の申告が税額を確定させる仕組みになっていないのです。
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(2) 誤りです。関税関係帳簿に係る電磁的記録の備付け及び保存が一定の要件を満たしている場合に認められるのは、過少申告加算税の軽減であって、対象からの除外ではありません。軽減は、通常の加算税の額から、当該電磁的記録に記録された事項に係る税額の一定割合に相当する金額を控除するという形で行われます。記述は、電磁的記録に係る税額を丸ごと課税の基礎から外すと述べており、認められている利益を大きく超えています。
(3) 正しい記述です。過少申告加算税の額の計算の基礎となる税額が1万円未満であるときは、過少申告加算税は課されません。少額の不足額についてまで加算税を課すのは、徴収の手間に見合わないためです。
(4) 誤りです。加算税の額が少額であることを理由に徴収しないという線は5,000円未満です。1万円未満ではありません。関税法は、延滞税の額が1,000円未満であれば徴収しないとする規定(第12条第4項)を加算税に準用し、その「千円」を「五千円」と読み替えています(過少申告加算税については第12条の2第6項)。(3)の「計算の基礎となる税額」と(4)の「加算税の額」は別のもので、数字も違います。
(5) 誤りです。期限内特例申告書の提出がなかったことについて正当な理由があると認められる場合には、無申告加算税は課されません。記述はかっこ書きで正当な理由がある場合に限ると断ったうえで「課される」と述べており、結論が逆になっています。
【加算税の種類と割合】
過少申告加算税 修正申告・更正があったとき 原則10%
期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は15%
調査を予知しない修正申告は5%
無申告加算税 申告がなかったとき 原則15%
50万円を超える部分は20%
重加算税 隠蔽・仮装があったとき 35%または40%
いずれも、正当な理由があると認められる場合には課されません。
出典:第59回 通関士試験 関税法等 第11問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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