次の記述は、関税の課税価格の計算方法に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマーク…
関税法等 関税法等 第23問
次の記述は、関税の課税価格の計算方法に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「0」をマークしなさい。
- (1)航空機により運送された輸入貨物のうち、無償の見本であって、その航空機による運賃及び保険料により計算した場合の課税価格の総額が20万円以下のものについての輸入港に到着するまでの運送に要する運賃及び保険料は、航空機による運送方法以外の通常の運送方法による運賃及び保険料によるものとされている。
- (2)航空機により運送された輸入貨物のうち、外国に住所を有する者から本邦に住所を有する者にその個人的な使用に供するため寄贈された物品で、その航空機による運賃及び保険料に基づいて算出した課税価格の総額が10万円以下のものについての輸入港に到着するまでの運送に要する運賃及び保険料は、航空機による運送方法以外の通常の運送方法による運賃及び保険料によるものとされている。
- (3)航空機により運送された輸入貨物のうち、修繕又は取替えのため無償で輸入される物品についての輸入港に到着するまでの運送に要する運賃及び保険料は、航空機による運送方法以外の通常の運送方法による運賃及び保険料によるものとされている。
- (4)関税定率法第4条の2の規定により輸入貨物の課税価格を当該輸入貨物と同種又は類似の貨物に係る取引価格により決定する場合における「同種又は類似の貨物」とは、当該輸入貨物の本邦への輸出の日又はこれに近接する日に本邦へ輸出されたもので、当該輸入貨物の生産国で生産されたものに限られる。
- (5)輸入貨物が買手の所有する船舶により運送された場合には、当該船舶の減価償却費に燃料費、乗組員費、保険料等の費用を加えた額が、関税定率法第4条第1項第1号に規定する輸入貨物が輸入港に到着するまでの運送に要する運賃となり、その額に当該運送の状況を勘案して通常必要とされる費用の額を著しく超える費用の額があるときであっても、当該運賃から当該著しく超える費用の額を控除することはできないこととされている。
- (6)誤っている記述はない
正答 (5)
正答は (5)。これが誤りです。
【著しく超える費用は運賃から外す】
輸入貨物が買手の所有する船舶により運送された場合、その船舶の減価償却費に燃料費、乗組員費、保険料等を加えた額が運賃となります。ただし、その額のうちに、当該運送の状況を勘案して通常必要とされる費用の額を著しく超える費用の額があるときは、その著しく超える額を控除した額が運賃とされます。
課税価格に算入すべきは、その運送に通常必要な額です。買手が自前の船を使ったために生じた異常に高い費用まで課税の対象に取り込むのは、取引価格を土台とする課税価格の考え方に合いません。
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【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。航空機により運送された輸入貨物のうち、無償の見本であって、航空機による運賃及び保険料により計算した場合の課税価格の総額が20万円以下のものについては、航空機以外の通常の運送方法による運賃及び保険料によることとされています。
(2) 正しい記述です。外国に住所を有する者から本邦に住所を有する者にその個人的な使用に供するため寄贈された物品で、課税価格の総額が10万円以下のものについても、同じ特例が適用されます。
(3) 正しい記述です。修繕または取替えのため無償で輸入される物品についても、この特例の対象です。金額の線は引かれていません。
(4) 正しい記述です。関税定率法第4条の2の「同種又は類似の貨物」は、当該輸入貨物の本邦への輸出の日またはこれに近接する日に本邦へ輸出されたもので、当該輸入貨物の生産国で生産されたものに限られます。生産国が違えば、価格の背景にある事情も違ってくるためです。
【航空運送貨物の課税価格の特例】
航空機で運んだ貨物でも、次のものは航空機以外の通常の運送方法による
運賃及び保険料によって課税価格を計算します。
本邦に住所を移転するため入国する者が輸入する引越荷物
外国に住所を有する者から寄贈された物品で、課税価格の総額が
10万円以下のもの
無償の見本・宣伝用物品で、課税価格の総額が20万円以下のもの
修繕または取替えのため無償で輸入される物品
ニュース写真、ニュースフィルム、ニューステープ等
急ぐ事情から航空機を使ったにすぎないものについてまで、高い航空運賃を課税価格に取り込むのは酷である、という考え方に基づく特例です。
金額の線は、寄贈品が10万円、無償の見本が20万円です。
出典:第59回 通関士試験 関税法等 第23問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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