次の記述は、関税率表における物品の所属の決定に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号…
通関実務 通関実務 第15問
次の記述は、関税率表における物品の所属の決定に関するものであるが、その記述の誤っているものはどれか。一つを選び、その番号をマークしなさい。なお、誤っている記述がない場合には、「0」をマークしなさい。関連する関税率表の部及び類の表題は、以下のとおり。
- (1)第1部の部注において、関税率表において乾燥した物品には、文脈により別に解釈される場合を除くほか、凍結乾燥したものを含むこととされている。
- (2)第33類の類注において、第33.07項において化粧品類には、動物用の化粧品類を含まないこととされている。
- (3)第54類の類注において、関税率表において「合成繊維」には、ポリエステル繊維を含むこととされている。
- (4)第72類の類注において、材質の異なる鉄鋼によりクラッドした鉄鋼の物品は、重量が最大の鉄鋼から成るものとみなしてその所属を決定することとされている。
- (5)第94類の類注において、第90.18項の歯科用機器を取り付けた歯科用椅子は、第94類には含まないこととされている。
- (6)誤っている記述はない
正答 (2)
正答は (2)。
【部注と類注の読み方】
関税率表の解釈に関する通則は、物品の所属を決定するにあたり、まず項の規定と部又は類の注の規定に従うことを求めています。したがって、部注と類注は項の品名と同じ重みを持つ規定であり、そこに「含む」「含まない」と書かれていれば、それがそのまま所属を左右します。本問は、第1部、第33類、第54類、第72類、第94類の注について、その内容を正確に記憶しているかを問うもので、誤っているものを一つ選ぶ形式です。
【各選択肢の検討】
(1) 正しい記述です。第1部の注には、この表において乾燥した物品には、文脈により別に解釈される場合を除くほか、脱水し、水分を蒸発させ又は凍結乾燥したものを含む旨が定められています。水分を除く方法の違いによって所属が分かれることのないようにする規定で、「この表において」とあるとおり、第1部の物品に限らず関税率表全体に及びます。
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(2) 誤っている記述です。第33類の注には、第33.07項において調製香料及び化粧品類には、におい袋、燃焼させて使用する香気性の調製品、香紙、化粧料を染み込ませ又は塗布した紙、コンタクトレンズ用又は義眼用の液、香料又は化粧料を染み込ませ、塗布し又は被覆したウォッディング、フェルト及び不織布並びに動物用の化粧品類を含むと定められています。本肢は「動物用の化粧品類を含まない」としており、注の内容を反対にしています。人の用に供するものだけに限られるのではないかという思い込みを突く肢です。
(3) 正しい記述です。第54類の注は人造繊維の意義を定め、有機単量体の重合により製造した短繊維及び長繊維、又はこの工程により得た重合体を化学的に変性させることにより製造した短繊維及び長繊維を掲げたうえで、これらを「合成繊維」とすると定めています。ここには例示としてポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタンのものが挙げられていますから、合成繊維にポリエステル繊維が含まれることは注から直接読み取れます。
(4) 正しい記述です。第72類の注には、材質の異なる鉄鋼によりクラッドした鉄鋼の物品は、重量が最大の鉄鋼から成るものとみなしてその所属を決定する旨が定められています。表面の材質に引きずられず、重量で判断するという明確な基準が置かれている点が特徴です。
(5) 正しい記述です。第94類の注は、この類に含まない物品を列挙しており、その中に、歯科用たんつぼと並んで第90.18項の歯科用機器を取り付けた歯科用いすが挙げられています。いすという形をしていても、歯科用機器と一体となったものは医療機器として第90.18項に属するという整理です。
【注の否定形に注意する】
類注には、含むと定めるものと含まないと定めるものがあり、誤りの肢はこの向きを入れ替えて作られます。本問の(2)がまさにそれで、内容を知っていても向きを読み違えると落とします。注を覚えるときは、条文の主語と述語のほか、「含む」なのか「含まない」なのかを、必ず一緒に記憶してください。
出典:第59回 通関士試験 通関実務 第15問(財務省 税関 公表)出典元ページ
最終更新日
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