図のように、検査鋼板に垂直に細い線束のエックス線を照射し、エックス線管の焦点から5mの位置にある測定点Pで、遮蔽板を透過…

エックス線の管理に関する知識 第10問

図のように、検査鋼板に垂直に細い線束のエックス線を照射し、エックス線管の焦点から5mの位置にある測定点Pで、遮蔽板を透過したエックス線の線量当量率を測定した。遮蔽板として鉄を用いたときの測定点Pにおける線量当量率を、厚さ5mmの鉛の遮蔽板を用いたときの線量当量率以下にするために必要な鉄板の厚さとして、最小のものは(1)~(5)のうちどれか。ただし、鉄及び鉛の密度及びこのエックス線に対する質量減弱係数は、次のとおりとする。

エックス線作業主任者 2023年下半期(2024年4月公表) 第10問の図
正答 (5)
正答は (5)。62mm です。 【線減弱係数を求める】 線減弱係数 = 質量減弱係数 × 密度 鉄  0.11 × 7.8 = 0.858cm⁻¹ 鉛  0.93 × 11.4 = 10.602cm⁻¹ 【鉛5mmの遮蔽効果】 厚さ 5mm = 0.5cm μ × d = 10.602 × 0.5 = 5.301 【同じ効果を鉄で得るには】 0.858 × d = 5.301 d = 5.301 ÷ 0.858 = 6.18cm = 約62mm 【解く順序】
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① 質量減弱係数に密度を掛けて、線減弱係数にする ② 鉛について、μ × 厚さを計算する ③ 鉄で同じ値になる厚さを求める 【なぜ μ×厚さ を比べればよいのか】 透過後の強度 = もとの強度 × e^(−μd) 同じ透過率になる = μd が同じ 指数の肩が同じなら、同じ割合まで減ります。μdという積をそろえるのが、この種の問題の要点です。 【単位をそろえる】 減弱係数はcm⁻¹、答えはmm 5mm → 0.5cmに直してから計算し、最後に6.18cm → 61.8mmに戻します。 途中でcmとmmが混ざると、10倍ずれます。 【二つの係数の違い】 質量減弱係数 cm²/g。密度によらない 線減弱係数  cm⁻¹。厚さに対する減り方 与えられているのは質量減弱係数なので、密度を掛けて厚さの計算に使える形にします。 【鉄と鉛の差】 線減弱係数の比  10.602 ÷ 0.858 = 約12.4倍 → 同じ効果を得るのに、鉄は鉛の約12倍の厚さが要る 5mm × 12.4 = 62mm。この比で一気に出すこともできます。 【見当をつける】 鉛の質量減弱係数は鉄の約8.5倍、密度は約1.5倍 8.5 × 1.5 = 約12.7倍 鉛が薄くて済むのは、原子番号が大きく(光電効果が強い)、密度も大きいという二つが重なるためです。

出典:エックス線作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ

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