放射線の測定などについての用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
エックス線の測定に関する知識 第27問
放射線の測定などについての用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)気体に放射線を照射したとき、1個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW値といい、これは気体の種類によって異なる値となり、また同じ気体中では放射線のエネルギーにあまり依存しない。
- (2)GM計数管の特性曲線において、印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない範囲をプラトーといい、プラトーが長く、傾斜が小さいほど、計数管としての性能は良い。
- (3)線量率計の検出感度が、放射線のエネルギーによって異なる性質をエネルギー依存性という。
- (4)測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象をフェーディングという。
- (5)放射線測定器によって一定時間放射線を測定したときの計数値のばらつき(分布)は、ポアソン分布となる。
正答 (4)
正答は (4)。これが誤りです。
フェーディングは、蓄えられた情報が時間とともに失われる現象です。測定器の指針が安定せず、ゆらぐ現象ではありません。
【フェーディング】
TLDや蛍光ガラス線量計などで、時間がたつと読み値が減る
被ばくしてから読み取るまでの間に、蓄えられたエネルギーが自然に抜けていきます。高温多湿で進みやすいので、保管に注意します。
RPLD(蛍光ガラス線量計) フェーディングが極めて
小さい
TLD 素子によっては大きい
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【指針がゆらぐ現象は】
統計的な変動(計数のばらつき)
放射線の入射は不規則に起こるので、指示は絶えず揺れます。時定数を長くすることで抑えられます。フェーディングとは別の話です。
【ほかの選択肢】
(1) W値は気体の種類によって異なる値となり、同じ気体中では
放射線のエネルギーにあまり依存しない 正しい
(2) プラトーが長く、傾斜が小さいほど、計数管としての性能は
良い 正しい
(3) 検出感度が放射線のエネルギーによって異なる性質を
エネルギー依存性という 正しい
(5) 計数値のばらつきは、ポアソン分布となる 正しい
【プラトーが長く傾斜が小さいほどよいわけ】
プラトー = 印加電圧を上げても計数率がほとんど変わらない
範囲
長い → 動作電圧を選びやすい
傾斜が小さい → 電圧が多少変動しても、計数率が変わらない
電源の電圧は、完全には一定になりません。多少ぶれても指示が変わらないほうが、計数管として信頼できます。
【W値の性質】
気体の種類による 空気34eV、アルゴン26eVなど
放射線のエネルギーにはよらない
何で決まり、何で決まらないかを取り違えないことが要点です。
【ポアソン分布】
まれな事象が、決まった平均の割合で起こるときの分布
放射線の崩壊や入射がこれにあたります。標準偏差が√(平均)になるのが特徴で、計数値Nの標準偏差が√Nとなる根拠です。
出典:エックス線作業主任者 2023年下半期実施分(2024年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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