男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。…
エックス線の測定に関する知識 第30問
男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)及び頭・頸部の2か所に放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、下の表のとおりであった。この業務に従事した間に受けた外部被ばくによる実効線量の算定値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。ただし、防護衣の中は均等被ばくとみなし、外部被ばくによる実効線量は、その評価に用いる線量当量についての測定値から次の式により算出するものとする。HEE=0.08Ha+0.44Hb+0.45Hc+0.03HmHEE:外部被ばくによる実効線量Ha:頭・頸部における線量当量Hb:胸・上腕部における線量当量Hc:腹・大腿部における線量当量Hm:「頭・頸部」、「胸・上腕部」及び「腹・大腿部」のうち被ばくが最大となる部位における線量当量
- (1)0.25 mSv
- (2)0.30 mSv
- (3)0.40 mSv
- (4)0.50 mSv
- (5)0.60 mSv
正答 (4)
正答は (4)。約0.50mSv です。
【与えられた式】
HEE = 0.08Ha + 0.44Hb + 0.45Hc + 0.03Hm
Ha 頭・頸部における線量当量
Hb 胸・上腕部における線量当量
Hc 腹・大腿部における線量当量
Hm 三部位のうち被ばくが最大となる部位の線量当量
【測定値をあてはめる】
胸部 1cm線量当量 0.4mSv
頭・頸部 1cm線量当量 1.2mSv
Ha = 1.2(頭・頸部)
Hb = 0.4(胸・上腕部=胸部の測定値)
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Hc = 0.4(腹・大腿部)
防護衣の中は均等被ばくとみなすので、胸部と同じ
Hm = 1.2(三部位で最大は頭・頸部)
【計算】
0.08 × 1.2 = 0.096
0.44 × 0.4 = 0.176
0.45 × 0.4 = 0.180
0.03 × 1.2 = 0.036
合計 = 0.488 ≒ 0.50mSv
【解く順序】
① 測定値のうち1cm線量当量を使う(70µmは皮膚用)
② 防護衣の中(胸・上腕部と腹・大腿部)に胸部の値を入れる
③ 三部位で最大の値をHmに入れる
④ 式に代入して足す
【Hmが別項になっているわけ】
防護衣を着ると、体の中で線量に大きな差ができる
首から上は守られていません。最も高い部位の影響を、別に上乗せして評価する仕組みです。係数0.03は小さいのですが、高い値が入るので無視できません。
【係数の意味】
0.08 + 0.44 + 0.45 + 0.03 = 1
体全体を1としたときの、各部位の受け持つ割合です。胸と腹で合わせて0.89を占めます。体幹が大部分という配分になっています。
【70µm線量当量を使わないわけ】
求めるのは実効線量
実効線量は1cm線量当量で算定します。70µm線量当量は、皮膚の等価線量を出すときに使います。表の中に両方あるのは、選ばせるためです。
【防護衣の中が均等とみなせるわけ】
防護衣が、体幹部をひとまとめに覆っている
胸で測った値を、腹でもそのまま使えます。
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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