生体に対する放射線効果に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。…
エックス線の生体に与える影響に関する知識 第34問
生体に対する放射線効果に関する次のAからDの記述について、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。A 半致死線量は、被ばくした集団中の個体の50%が一定期間内に死亡する線量であり、動物種の放射線感受性を比較するときなどに用いられる。B 平均致死線量は、ある組織・臓器の個々の細胞を死滅させる最小線量を、その組織・臓器全体にわたり平均した線量で、この値が大きい組織・臓器の放射線感受性は高い。C 全致死線量は、半致死線量の2倍に相当する線量であり、この線量を被ばくした個体は数時間~数日のうちに死亡してしまう。D 生物効果比(RBE)は、基準となる放射線と問題にしている放射線とが、同じ生物効果を与えるときの各々の吸収線量の比であり、線質の異なる放射線による生物効果を比較する場合に用いられる。
- (1)A,B
- (2)A,C
- (3)A,D
- (4)B,C
- (5)B,D
正答 (3)
正答は (3)。A,D が正しい記述です。
【正しいもの】
A 半致死線量は、被ばくした集団中の個体の50%が一定期間内
に死亡する線量であり、動物種の放射線感受性を比較するときなどに用いられる
D 生物効果比(RBE)は、基準となる放射線と問題にしている
放射線とが、同じ生物効果を与えるときの各々の吸収線量の比
【誤っているもの】
B 平均致死線量は、細胞の生存率が37%になる線量。
また「値が大きいほど感受性が高い」も逆
C 全致死線量は、半致死線量の2倍とは限らない
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【平均致死線量(D₀)】
細胞の生存率が37%になる線量
37%という半端な数字は、1/e(eは自然対数の底)から来ます。指数関数的に減る曲線で、1回の致死的な傷を受ける平均線量にあたります。
値が大きい → たくさん当てないと死なない → 感受性が低い
値が小さい → 少しで死ぬ → 感受性が高い
値と感受性は逆向きです。半致死線量でも同じです。
【CとAの読み比べ】
A 半致死線量 = 50%が死亡する線量
C 全致死線量 = 全てが死亡する線量
ヒトでは、LD₅₀/₆₀が約4Gy、全致死線量は約7Gyとされます。2倍より小さい開きです。
また、Cは「数時間~数日のうちに死亡」としていますが、これは中枢神経死(20Gy以上)の話です。全致死線量(約7Gy)では、造血器の障害により30~60日で死亡します。
線量の関係も、期間も違っています。
【RBEの定義】
RBE = ある反応を起こす基準放射線の吸収線量
÷ 同じ反応を起こす試験放射線の吸収線量
「同じ効果を出すのに、どれだけの線量が要るか」の比です。線量をそろえて効果を比べるのではなく、効果をそろえて線量を比べます。
【半致死線量の使い道】
動物種の放射線感受性を比較する
同じ条件で測れば、どの種が放射線に弱いかが分かります。ヒトは約4Gyですが、昆虫や細菌ははるかに高い値です。
出典:エックス線作業主任者 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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