エックス線被ばくによる末梢血液中の血球の変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。…
エックス線の生体に与える影響に関する知識 第39問
エックス線被ばくによる末梢血液中の血球の変化に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- (1)被ばくにより赤色骨髄中の幹細胞が障害を受けると、末梢血液中の血球数は減少していく。
- (2)末梢血液中の血球数の減少は、250 µGy程度の被ばくから認められる。
- (3)末梢血液中のリンパ球を除く白血球は、被ばく直後は一時的に増加が認められることがある。
- (4)末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは赤血球である。
- (5)末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は出血傾向を示す原因となる。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
末梢血液中の血球数の減少は、0.25Gy(250mGy)程度の被ばくから認められます。「250µGy」では1000分の1の値です。
【単位の桁】
250µGy = 0.25mGy = 0.00025Gy
250mGy = 0.25Gy
血球数の減少が認められるのは0.25Gyから。µとmを取り違えると、1000倍ずれます。
【0.25Gyという値】
末梢血液に変化が現れる、最も低い線量の目安
リンパ球は特に敏感で、この程度から減り始めます。
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白血球数の減少のしきい線量は約0.5Gyとされます。
【ほかの選択肢】
(1) 被ばくにより赤色骨髄中の幹細胞が障害を受けると、末梢
血液中の血球数は減少していく 正しい
(3) 末梢血液中のリンパ球を除く白血球は、被ばく直後は一時的
に増加が認められることがある 正しい
(4) 末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅い
ものは赤血球 正しい
(5) 赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は出血傾向を
示す原因となる 正しい
【なぜ幹細胞が傷むと血球が減るのか】
末梢血液の血球は、寿命が来れば壊れていく
新しいものが供給されなければ、だんだん減っていきます。末梢の血球そのものが壊されるのではなく、作る場所がやられるのです。
【減少が現れる順】
リンパ球 最も早い(間期死を起こすため)
↓
顆粒球(好中球) 寿命が短い
↓
血小板
↓
赤血球 寿命が約120日と長い → 最も遅い
寿命の短い細胞から順に減っていきます。赤血球は長生きなので、なかなか減りません。
【リンパ球だけが例外】
分裂していないのに、放射線で速やかに死ぬ
間期死を起こすためで、ベルゴニー・トリボンドーの法則の有名な例外です。被ばく線量の推定にも使われます。
【一時的に増えるわけ】
ストレスによって、貯蔵されていた顆粒球が血中に動員される
減る前に一度増えるので、数字だけ見ると回復したように見えます。
出典:エックス線作業主任者 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
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最終更新日
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