薬物の胎児への移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。…
薬学理論問題(薬剤) 第171問
薬物の胎児への移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)母体血と胎児血が胎盤内で混ざり合うことで、薬物は母体血から胎児血へ移行する。
- (2)胎盤にはP︲糖タンパク質が発現し、薬物の胎児血への移行を抑制している。
- (3)胎盤にはシトクロムP450 などの薬物代謝酵素が存在しないため、薬物は胎盤で代謝を受けることなく胎児血に移行する。
- (4)胎盤には母体血中の抗体を胎児に移行させる透過機構が存在しないため、全ての抗体医薬品は胎児血に移行しない。
- (5)薬物は母体血中でアルブミンと結合した状態では、胎盤を介して胎児血に移行しない。
正答 (2)(5)
正答は (2)と(5)。胎盤の P-糖タンパク質は薬物を母体側へくみ出し、胎盤を通るのはアルブミンと結合していない非結合形です。
胎盤では母体血と胎児血は直接混ざらず、絨毛の細胞(合胞体栄養膜)を通して物質がやりとりされます。脂溶性が高く分子量の小さい非結合形の薬物は、単純拡散で移行しやすくなります。
【ほかの選択肢】
(1) 母体血と胎児血は胎盤の膜で隔てられており、混ざり合わない 誤り
(3) 胎盤にもシトクロム P450 などの代謝酵素がある 誤り
(4) 胎盤には胎児性 Fc 受容体(FcRn)による IgG の輸送のしくみがあり、Fc 部分をもつ抗体医薬品は妊娠後期を中心に胎児へ移行し得る 誤り
出典:第106回 薬剤師国家試験 問171(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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