60 歳男性。高血圧症及び不眠症のため、2 週間ごとに近医を受診していた。最近、呼吸困難感及び胸痛を認め、さらに血痰及び…
薬学実践問題(衛生) 第229問
60 歳男性。高血圧症及び不眠症のため、2 週間ごとに近医を受診していた。最近、呼吸困難感及び胸痛を認め、さらに血痰及び喀血を生じたため、精査加療目的で大学病院に入院となった。その後、侵襲性肺アスペルギルス症と診断され、ボリコナゾールによる治療を翌日から開始することになった。入院時の持参薬は以下のとおりである。アジルサルタン錠20 mg 1 回1 錠 1 日1 回 朝食後 14 日分スボレキサント錠20 mg 1 回1 錠 1 日1 回 就寝前 14 日分ボリコナゾールと処方変更前の薬物との相互作用の機序として適切なのはどれか。1つ選べ。
- (1)プレグナンX 受容体(PXR)を介したCYP3A4 の誘導
- (2)P︲糖タンパク質の阻害
- (3)CYP3A4 タンパク質との共有結合による阻害
- (4)CYP のヘム鉄との配位結合による阻害
- (5)P︲糖タンパク質の誘導
正答 (4)
正答は (4)。ボリコナゾールなどのアゾール系抗真菌薬は、環の窒素原子がシトクロム P450 のヘム鉄に配位して CYP3A4 などを阻害します。
この阻害は可逆的で、スボレキサントの CYP3A4 による代謝を妨げて血中濃度を上げます。
【ほかの選択肢】
(1) PXR を介した CYP3A4 の誘導はリファンピシンなどの機序で、血中濃度を下げる方向に働く 誤り
(2) スボレキサントとの相互作用の主な機序は CYP3A4 の阻害で、P-糖タンパク質の阻害ではない 誤り
(3) CYP3A4 タンパク質と共有結合して不可逆的に阻害するのは、グレープフルーツジュースのフラノクマリン類など。ボリコナゾールの阻害は可逆的 誤り
(5) P-糖タンパク質の誘導はリファンピシンなどの機序 誤り
出典:第106回 薬剤師国家試験 問229(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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