70 歳男性。体重50 kg。皮膚科を受診して帯状疱疹の診断を受け、処方1の記載された処方箋を薬局に持参してきた。お薬手…
薬学実践問題(実務) 第267問
70 歳男性。体重50 kg。皮膚科を受診して帯状疱疹の診断を受け、処方1の記載された処方箋を薬局に持参してきた。お薬手帳の内容を確認すると、以下の薬剤を継続的に服用しており、血清クレアチニン値6.0 mg/dL と記載されていた。また、血液透析は実施していないことを確認した。(処方1 )ファムシクロビル錠250 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 7 日分(お薬手帳の記載薬剤)テルミサルタン錠40 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後セベラマー塩酸塩250 mg 1 回4 錠(1 日12 錠)1 日3 回 朝昼夕食直前薬剤師はファムシクロビル錠の添付文書等から薬物動態及び用法・用量に関する以下の情報を得た。【健康成人における薬物動態】ファムシクロビルは経口投与後、速やかに代謝され、血漿中には活性代謝物であるペンシクロビルのみが検出される。ペンシクロビルの尿中排泄率(推定値):75%ペンシクロビルの腎クリアランス:530 mL/min【用法・用量の目安】クレアチニンクリアランス(mL/min) 帯状疱疹の治療≧ 60 1 回500 mg を1 日3 回40 - 59 1 回500 mg を1 日2 回20 - 39 1 回500 mg を1 日1 回< 20 1 回250 mg を1 日1 回薬剤師の対応として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- (1)処方内容に問題がないと考え、そのまま調剤した。
- (2)ファムシクロビル錠250 mg を1 回2 錠で1 日2 回の投与とするよう、処方医に提案した。
- (3)ファムシクロビル錠250 mg を1 回2 錠で1 日1 回の投与とするよう、処方医に提案した。
- (4)ファムシクロビル錠250 mg を1 回1 錠で1 日1 回の投与とするよう、処方医に提案した。
- (5)ファムシクロビル錠の投与は避けるよう、処方医に提案した。
正答 (4)
正答は (4)。クレアチニンクリアランスは約 8 mL/min で 20 mL/min 未満なので、1回 250 mg を1日1回に減らすよう提案します。
Cockcroft-Gault の式でクレアチニンクリアランス(CLcr)を求めます。
CLcr =(140 − 年齢)× 体重 ÷(72 × 血清クレアチニン)
=(140 − 70)× 50 ÷(72 × 6.0)
= 3,500 ÷ 432 ≒ 8.1 mL/min
表の「< 20」に当たり、1回 250 mg を1日1回です。ファムシクロビル錠 250 mg では1回1錠を1日1回になります。処方の1回 500 mg・1日3回のままでは、ペンシクロビルがたまって精神神経系の副作用などが起こりやすくなります。
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【ほかの選択肢】
(1) 腎機能が大きく落ちており、そのまま調剤すると過量になる 誤り
(2) CLcr 40〜59 mL/min のときの量 誤り
(3) CLcr 20〜39 mL/min のときの量 誤り
(5) 量を減らせば使える薬で、投与を避ける必要はない 誤り
出典:第106回 薬剤師国家試験 問267(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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