17 歳男性。2 日前、体育の授業でバスケットボールをした際、左臀部の痛みを自覚した後に腫れも出現した。左臀部は硬く腫脹…
薬学実践問題(実務) 第305問
17 歳男性。2 日前、体育の授業でバスケットボールをした際、左臀部の痛みを自覚した後に腫れも出現した。左臀部は硬く腫脹し、筋肉内出血が疑われた。受診時の血液検査結果は以下のとおりであった。(検査値)赤血球数375 × 10⁴/μL、Hb 11.2 g/dL、Ht 35%、白血球数6,800/μL、血小板数38 × 10⁴/μL、プロトロンビン時間11.0 秒(基準値10~14)、活性化部分トロンボプラスチン時間72.0 秒(基準対照32.2)、出血時間3 分30 秒(基準値1.0~5.0 分)、AST 62 IU/L、ALT 21 IU/L、LDH 350 IU/L、血清クレアチニン値0.6 mg/dL、ADAMTS 13 抗体陰性、フィブリノゲン・フィブリン分解産物 3 μg/mL(基準値< 5)本例にデスモプレシン注射液の投与を行ったところ、出血症状の改善が認められた。欠乏している因子の定期補充療法が開始されることになった。両親と本人に対して、薬の説明や生活上注意すべき点を指導するよう、医師から薬剤師に依頼があった。患者への説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)2 週間に1 回、点滴投与するために外来通院が必要です。
- (2)出血した際には、1 分以内に薬を投与する必要があります。
- (3)薬の効果が減弱した場合は、インヒビターとよばれる物質が原因です。
- (4)皮下出血が懸念されるため、予防接種を受けることはできません。
- (5)ヒト血液由来の製品を使用する場合は、感染症のリスクを完全に排除することができません。
正答 (3)(5)
正答は (3)と(5)。補充した第Ⅷ因子に対する抗体(インヒビター)ができると効き目が落ち、血液由来の製剤では感染症の危険を完全には除けません。
第Ⅷ因子製剤を補充すると、体がそれを異物とみなして抗体を作ることがあり、これをインヒビターと呼びます。製剤には遺伝子組換え製剤とヒト血液由来の製剤があり、血液由来の製剤はウイルスを除く処理をしていても、感染症の危険を完全には否定できません。
【ほかの選択肢】
(1) 定期補充は製剤によって週に1〜数回の静注で、家庭での自己注射ができる 誤り
(2) 出血したらできるだけ早く投与するが、1分以内という決まりはない 誤り
(4) 予防接種は受けられる。筋肉注射を避け、皮下注射にして注射部位をよく圧迫する 誤り
出典:第106回 薬剤師国家試験 問305(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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