60 歳男性。仕事が忙しく睡眠不足が続いていた。ある日、右側胸部にかゆみを伴った皮疹が現れ、強い痛みも生じたため受診し、…
薬学理論問題(薬理) 第166問
60 歳男性。仕事が忙しく睡眠不足が続いていた。ある日、右側胸部にかゆみを伴った皮疹が現れ、強い痛みも生じたため受診し、帯状疱疹と診断された。抗ウイルス薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)アメナメビルは、帯状疱疹ウイルスのヘリカーゼ・プライマーゼ複合体のDNA 依存性ATPase 活性を阻害して、mRNA の合成を阻害する。
- (2)ガンシクロビルは、サイトメガロウイルスのチミジンキナーゼにより一リン酸化された後、宿主細胞キナーゼで三リン酸化体まで変換されて、ウイルスのRNA ポリメラーゼを阻害する。
- (3)オセルタミビルは、インフルエンザウイルスが宿主細胞から遊離する際に働くノイラミニダーゼを阻害して、インフルエンザウイルスの増殖を抑制する。
- (4)ホスカルネットは、サイトメガロウイルスのRNA ポリメラーゼのピロリン酸結合部位に結合して、RNA の合成を阻害する。
- (5)アシクロビルは、三リン酸化体に変換されて、帯状疱疹ウイルスに感染した宿主細胞内でデオキシグアノシン三リン酸(dGTP)と競合して、ウイルスのDNAポリメラーゼを阻害する。
正答 (3)(5)
正答は (3)と(5)。オセルタミビルはノイラミニダーゼを阻害して感染細胞からの遊離を抑え、アシクロビルは三リン酸化体が dGTP と競合して DNA ポリメラーゼを阻害します。
アシクロビルは、ウイルスのチミジンキナーゼで一リン酸化された後、宿主の酵素で三リン酸化体となるので、感染した細胞で選択的に働きます。
【ほかの選択肢】
(1) アメナメビルはヘリカーゼ・プライマーゼ複合体を阻害して、ウイルスの DNA の複製を抑える。mRNA の合成を阻害するものではない 誤り
(2) ガンシクロビルは、サイトメガロウイルスのプロテインキナーゼ(UL97)で一リン酸化され、三リン酸化体がウイルスの DNA ポリメラーゼを阻害する 誤り
(4) ホスカルネットは、ウイルスの DNA ポリメラーゼのピロリン酸結合部位に結合して DNA の合成を阻害する。RNA ポリメラーゼではない 誤り
出典:第107回 薬剤師国家試験 問166(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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