60 歳女性。右上葉原発性肺腺がんと診断され、右上葉切除術が施行された。その後、術後補助化学療法が施行され経過観察となっ…

薬学実践問題(実務) 第218問

60 歳女性。右上葉原発性肺腺がんと診断され、右上葉切除術が施行された。その後、術後補助化学療法が施行され経過観察となった。術後4 年経過時、胸部CT 写真で右鎖骨上窩リンパ節に転移が認められ、再発と診断された。ALK 融合遺伝子陽性が確認されたため、クリゾチニブ250 mg、1 日2 回の投与による治療が開始された。投与13 日目時点でリンパ節の腫瘍は縮小傾向を認めた。各時点における主な検査値は以下のとおりである。医師との合同カンファレンスにおいて、医師から薬剤師へ投与13 日目以降の薬物治療について意見を求められた。薬剤師の提案として、適切なのはどれか。1つ選べ。

薬剤師 2022年(令和4年) 第218問の写真
正答 (4)
正答は (4)。AST・ALT が13日目に基準値の約10倍まで上がる重い肝機能障害で、クリゾチニブを休薬し、別の ALK 阻害薬への変更を提案します。 クリゾチニブは劇症肝炎・肝不全が警告に挙げられている薬で、AST 350 IU/L、ALT 400 IU/L とグレード3の上昇がみられます(総ビリルビンはほぼ正常)。添付文書の基準では、この程度の上昇では休薬が必要です。一方、腫瘍は縮小しており ALK 阻害薬の効果は期待できるので、同じ ALK 融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに使えるアレクチニブに切り替える提案が適切です。
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【ほかの選択肢】 (1) グレード3の肝機能障害が進んでおり、同じ用量で続けるのは危険 誤り (2) 肝障害の治療薬を追加しても、原因のクリゾチニブを同じ用量で続けるのは適切ではない 誤り (3) 効果がみられており、ほかに使える ALK 阻害薬もあるので、緩和ケアだけに変えるのは早い 誤り (5) ソラフェニブは肝細胞がん・腎細胞がんなどに使う薬で、ALK 融合遺伝子陽性肺がんには使わない 誤り

出典:第107回 薬剤師国家試験 問218(厚生労働省 公表)出典元ページ

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