60 歳男性。息切れ、倦怠感が継続するため検査したところ、フィラデルフィア染色体陰性の急性リンパ性白血病と診断され、以下…
薬学実践問題(法規) 第307問
60 歳男性。息切れ、倦怠感が継続するため検査したところ、フィラデルフィア染色体陰性の急性リンパ性白血病と診断され、以下の化学療法を施行した。担当薬剤師が患者から「手や足がピリピリとしびれ、物がつかみづらい」との訴えを受け、副作用が疑われた。医薬品名・投与量 投与経路・投与時間 投与日シクロホスファミド水和物注射用 1,200 mg/m² + 生理食塩液250 mL 点滴静注(3 時間) 1 日目ダウノルビシン塩酸塩注射用 60 mg/m² + 生理食塩液100 mL 点滴静注(1 時間) 1 日目ビンクリスチン硫酸塩注射用 1.3 mg/m² + 生理食塩液50 mL 点滴静注(10 分) 8 、15、22 日目L︲アスパラギナーゼ注射用 3,000 IU/m² + 5 %ブドウ糖注射液500 mL 点滴静注(2 時間) 9 、11、13、16、18、20 日目プレドニゾロン錠 60 mg/m²(1 日量) 1 日2 回 朝昼食後 1 ~21 日目以後漸減その後、この患者は歩行困難となり、化学療法による副作用と疑われた。この場合の薬剤師の対応として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)副作用が疑われる医薬品の製造販売業者に副作用の可能性があることを報告した。
- (2)副作用が疑われる医薬品の製造販売業者に副作用の治療費を請求した。
- (3)適正に使用された医薬品は、全て副作用被害救済制度の対象になるので、申請を患者に勧めた。
- (4)医薬品と副作用の因果関係が明確ではなかったが、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)へ報告した。
- (5)副作用が疑われる医薬品について、病院のホームページにて患者情報を公開して、注意喚起を行った。
正答 (1)(4)
正答は (1)と(4)。副作用の疑いは製造販売業者に伝えて情報収集に協力し、因果関係がはっきりしなくても PMDA に報告できます。
医薬品医療機器等法では、薬剤師などの医薬関係者は、副作用が疑われる症例を知り、危害の発生や拡大を防ぐため必要があると認めるときは、厚生労働大臣に報告しなければならないとされ、報告は PMDA が受け付けます。因果関係がはっきりしない場合も報告の対象です。また、製造販売業者が行う副作用などの情報収集に協力するよう努めることとされています。
【ほかの選択肢】
(2) 治療費を製造販売業者に請求するしくみではない 誤り
解説の続きをみる続きを閉じる
(3) 抗がん剤など救済の対象外の医薬品があり、適正に使っても全てが対象ではない(ビンクリスチンは対象外) 誤り
(5) 患者の情報をホームページで公開するのは個人情報の保護に反する 誤り
出典:第107回 薬剤師国家試験 問307(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「薬学実践問題(法規)」のほかの問題
- 2021年(令和3年) 第319問75 歳男性。1 年前から、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症と不眠症のため、近医を受診し
- 2023年(令和5年) 第315問64 歳男性。数年前からパーキンソン病と不眠症の治療を行っている。転居に伴い、家族に伴わ
- 2024年(令和6年) 第311問75 歳女性。7 日前に誕生日を迎えた。その少し前に、誕生日以降に使用できる医療保険証が
- 2025年(令和7年) 第307問70 歳女性。20 年前に糖尿病と診断され、通院加療していたが、内服薬のみでのコントロー
- 2025年(令和7年) 第323問72 歳男性。数年前よりA病院から処方1 の薬剤が処方されていた。さらに、2 週間前から
- 2026年(令和8年) 第319問8 歳男児。アトピー性皮膚炎に対しステロイド軟膏を使用していたが、顔面の皮疹の改善が見ら
スポンサーリンク

