30 歳男性。身長165 cm、体重55 kg。急性骨髄性白血病のため6 ヶ月前に父親をドナーとして同種造血幹細胞移植を…
薬学実践問題(薬剤) 第268問
30 歳男性。身長165 cm、体重55 kg。急性骨髄性白血病のため6 ヶ月前に父親をドナーとして同種造血幹細胞移植を受け、術後1 ヶ月で退院した。慢性移植片対宿主病(GVHD)のコントロール目的に以下の薬剤を継続服用している。(処方1 )プレドニゾロン錠5 mg 朝4 錠、昼2 錠(1 日6 錠)1 日2 回 朝昼食後 7 日分(処方2 )タクロリムスカプセル1 mg 1 回2 カプセル(1 日4 カプセル)1 日2 回 朝夕食後 7 日分(処方3 )ボリコナゾール錠50 mg 1 回3 錠(1 日6 錠)1 日2 回 朝夕食後2 時間 7 日分処方された薬剤の使用に際し、考慮すべき薬物相互作用の発現機序として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- (1)小腸P︲糖タンパク質に対する競合阻害
- (2)CYP2C19 に対する競合阻害
- (3)ヘム鉄への配位結合によるCYP3A4 の阻害
- (4)核内受容体を介したCYP1A2 の誘導
- (5)核内受容体を介したCYP3A4 の誘導
正答 (3)
正答は (3)。ボリコナゾールはアゾール環の窒素が CYP3A4 のヘム鉄に配位して阻害し、タクロリムスなどの血中濃度を上げます。
ボリコナゾールなどのアゾール系抗真菌薬は、CYP のヘム鉄に窒素原子が配位結合して代謝を阻害します。タクロリムスは主に CYP3A4 で代謝されるため、併用で血中濃度が大きく上がります。タクロリムスの添付文書でも、ボリコナゾールとの併用には注意が求められています。
【ほかの選択肢】
(1) 小腸の P-糖タンパク質の阻害も一部関わりうるが、主な機序ではない 誤り
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(2) ボリコナゾールは CYP2C19 で代謝されるが、この処方で問題となるのは CYP3A4 の阻害 誤り
(4) CYP1A2 を誘導する薬(喫煙など)は処方にない 誤り
(5) 核内受容体を介した CYP3A4 の誘導はリファンピシンなどで、処方にない 誤り
出典:第108回 薬剤師国家試験 問268(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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