73 歳女性。左前頭部が柔らかく腫張しているのを自覚し、かかりつけ医を受診した。腫瘤性病変を指摘され、精査加療目的で紹介…
薬学実践問題(薬理) 第253問
73 歳女性。左前頭部が柔らかく腫張しているのを自覚し、かかりつけ医を受診した。腫瘤性病変を指摘され、精査加療目的で紹介入院となった。CT 検査で頭蓋及び四肢に骨病変が認められた。骨髄検査の結果、単クローン性の形質細胞が37.0%であったことから多発性骨髄腫と診断され、以下のDLd(ダラツムマブ、レナリドミド、デキサメタゾン)療法が開始された。DLd 療法 1 ~2 サイクルのレジメン投与日 薬剤名・規格 投与方法ダラツムマブ(遺伝子組換え) 点滴投与点滴静注レナリドミドカプセル5 経口投与デキサメタゾン錠4 経口投与休薬治療開始後、血清カルシウム値が12 mg/dL を超えたため、薬物を追加することとなった。追加する薬物の作用機序として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)骨芽細胞の副甲状腺ホルモン受容体を遮断する。
- (2)副甲状腺細胞のカルシウム受容体を遮断する。
- (3)破骨細胞のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害する。
- (4)骨芽細胞のRANKL(NF︲κB 活性化受容体リガンド)の作用を阻害する。
- (5)小腸上皮細胞のビタミンD 受容体を活性化する。
正答 (3)(4)
正答は (3)と(4)。高カルシウム血症には骨吸収を抑える薬を使い、ビスホスホネートと抗 RANKL 抗体が当てはまります。
多発性骨髄腫では、破骨細胞が活性化して骨が壊され、血中にカルシウムが出てきます。
・(3) ゾレドロン酸などの窒素を含むビスホスホネートは、破骨細胞のファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害して破骨細胞の働きを抑える
・(4) デノスマブは抗 RANKL 抗体で、骨芽細胞などが出す RANKL が破骨細胞の RANK に結合するのを妨げ、破骨細胞の形成と働きを抑える
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【ほかの選択肢】
(1) 副甲状腺ホルモン受容体を遮断する薬は使われていない。テリパラチドはこの受容体を刺激する 誤り
(2) シナカルセトはカルシウム受容体を刺激(感受性を高める)して PTH を下げる薬。遮断ではない 誤り
(5) 活性型ビタミンD は腸からのカルシウム吸収を高め、高カルシウム血症を悪くする 誤り
出典:第109回 薬剤師国家試験 問253(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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