63 歳男性。慢性心不全と診断され、治療中である。その他の既往歴及び常用薬はない。…
薬学理論問題(薬理) 第156問
63 歳男性。慢性心不全と診断され、治療中である。その他の既往歴及び常用薬はない。心不全治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)ミルリノンは、ホスホジエステラーゼⅢ(PDE Ⅲ)を阻害して、心筋細胞内サイクリックAMP(cAMP)の分解を抑制する。
- (2)コルホルシンダロパートは、Na⁺, K⁺︲ATPase を阻害して、陽性の変力作用及び陰性の変時作用を示す。
- (3)イバブラジンは、ネプリライシンを阻害して、心房性ナトリウム利尿ペプチドの分解を抑制する。
- (4)カンデサルタンは、アンジオテンシンⅡAT₁ 受容体を遮断して、心筋のリモデリングを抑制する。
- (5)ベルイシグアトは、過分極活性化環状ヌクレオチド依存性(HCN)チャネルを遮断して、心拍数を減少させる。
正答 (1)(4)
正答は (1)と(4)。ミルリノンは PDE Ⅲ を阻害して cAMP を増やし、カンデサルタンは AT₁ 受容体を遮断して心筋のリモデリングを抑えます。
ミルリノンは心筋で cAMP を増やして収縮力を強め、血管も広げます(急性心不全に注射で使う)。アンジオテンシン Ⅱ は心筋の肥大や線維化を進めるので、AT₁ 受容体の遮断薬は慢性心不全の予後を改善します。
【ほかの選択肢】
(2) コルホルシンダロパートはアデニル酸シクラーゼを直接活性化する。Na⁺,K⁺-ATPase を阻害して陽性変力作用と陰性変時作用を示すのはジゴキシン 誤り
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(3) イバブラジンは HCN チャネルを遮断して心拍数を下げる。ネプリライシンを阻害するのはサクビトリル(サクビトリルバルサルタン) 誤り
(5) ベルイシグアトは可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激薬で、cGMP を増やす。HCN チャネルを遮断するのはイバブラジン 誤り
【見分け方】
(3) と (5) は、イバブラジンとサクビトリル・ベルイシグアトの作用がずらしてあります。
出典:第110回 薬剤師国家試験 問156(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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