6 歳男児。咽頭痛のため耳鼻咽喉科を受診した。血液検査で抗ストレプトリジンO(ASO)抗体と抗ストレプトキナーゼ(ASK…
薬学理論問題(薬理) 第166問
6 歳男児。咽頭痛のため耳鼻咽喉科を受診した。血液検査で抗ストレプトリジンO(ASO)抗体と抗ストレプトキナーゼ(ASK)抗体の上昇が認められ、A 群溶血性レンサ球菌(溶連菌)咽頭炎と診断された。レンサ球菌属に対して抗菌作用を示す薬物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)セファレキシンは、細菌のピルビン酸転移酵素を阻害して、UDP︲N︲アセチルムラミン酸の合成を抑制する。
- (2)エリスロマイシンは、細菌のジヒドロ葉酸還元酵素を阻害して、テトラヒドロ葉酸の生成を抑制する。
- (3)アモキシシリンは、細菌のペニシリン結合タンパク質に共有結合して、不可逆的にトランスペプチダーゼ活性を阻害する。
- (4)クリンダマイシンは、細菌のリボソーム50S サブユニットに結合して、ペプチド転移酵素反応を阻害する。
- (5)アジスロマイシンは、細菌のリボソーム30S サブユニットと結合して、アミノアシルtRNA がmRNA と結合するのを阻害する。
正答 (3)(4)
正答は (3)と(4)。アモキシシリンは PBP に共有結合してトランスペプチダーゼを不可逆的に阻害し、クリンダマイシンは50S サブユニットに結合してペプチド転移反応を阻害します。
β-ラクタム系の薬は、細胞壁のペプチドグリカンの架橋をつくるトランスペプチダーゼ(PBP)に、β-ラクタム環が開いて共有結合し、働かなくします。リンコマイシン系のクリンダマイシンはマクロライド系と同じく50S サブユニットに結合します。
【ほかの選択肢】
(1) セファレキシンは β-ラクタム系で、PBP を阻害する。UDP-N-アセチルムラミン酸の合成を抑える(ピルビン酸転移酵素 MurA を阻害する)のはホスホマイシン 誤り
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(2) エリスロマイシンは50S サブユニットに結合してペプチド鎖の伸長(転座)を阻害する。ジヒドロ葉酸還元酵素を阻害するのはトリメトプリム 誤り
(5) アジスロマイシンはマクロライド系で50S サブユニットに結合する。30S に結合してアミノアシル tRNA の結合を妨げるのはテトラサイクリン系 誤り
【ポイント】
溶連菌の咽頭炎の第一選択はペニシリン系(アモキシシリンを10日間など)です。
出典:第110回 薬剤師国家試験 問166(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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