48 歳男性。2 ケ月前から食欲の低下を感じ、消化器内科で精査したところ、ヘリコバクター・ピロリ陽性と診断され、一次除菌…
薬学実践問題(薬理) 第261問
48 歳男性。2 ケ月前から食欲の低下を感じ、消化器内科で精査したところ、ヘリコバクター・ピロリ陽性と診断され、一次除菌を行うこととなった。(処方)ボノサップパック400(注) 1 シート1 日2 回 朝夕食後 7 日分注: 1 回分として、ボノプラザン錠20 mg 1 錠、アモキシシリンカプセル250 mg 3 カプセル、クラリスロマイシン錠200 mg 1 錠を服用ヘリコバクター・ピロリの除菌療法において、ボノプラザン以外にラベプラゾールも用いられてきた。ボノプラザン又はラベプラゾールに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)ボノプラザンは、壁細胞におけるH⁺,K⁺︲ATPase の発現を抑制する。
- (2)ボノプラザンは、胃酸による活性化を必要としない。
- (3)ボノプラザンは、弱酸性であり、壁細胞内に分子形として集積する。
- (4)ラベプラゾールは、K⁺ と競合して、壁細胞からのH⁺ 分泌を阻害する。
- (5)ラベプラゾールは、H⁺,K⁺︲ATPase とジスルフィド結合を形成する。
正答 (2)(5)
正答は (2)と(5)。ボノプラザンは酸による活性化が要らない P-CAB で、ラベプラゾールは酸で活性化され H⁺,K⁺-ATPase と S-S 結合します。
ボノプラザンはカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)で、H⁺,K⁺-ATPase の K⁺ 結合部位を可逆的に阻害します。酸で活性化する必要がなく、効果の発現が早いのが特徴です。ラベプラゾールなどのプロトンポンプ阻害薬は、酸性の分泌細管で活性体(スルフェンアミド)に変わり、H⁺,K⁺-ATPase のシステイン残基とジスルフィド結合をつくって、酵素を不可逆的に阻害します。
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【ほかの選択肢】
(1) ボノプラザンは酵素の働きを阻害する薬で、H⁺,K⁺-ATPase の発現を抑えるのではない 誤り
(3) ボノプラザンは塩基性の薬で、酸性の分泌細管ではイオン形(プロトン化された形)になって集積する 誤り
(4) K⁺ と競合して阻害するのはボノプラザン 誤り
出典:第110回 薬剤師国家試験 問261(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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