69 歳男性。高血圧治療中。20 歳頃から喫煙していた。最近、平坦なところを歩いていても息切れすることがあり、痰が少し絡…
薬学実践問題(実務) 第217問
69 歳男性。高血圧治療中。20 歳頃から喫煙していた。最近、平坦なところを歩いていても息切れすることがあり、痰が少し絡むようになった。病院を受診したところ、COPD と診断された。薬物治療が開始されていたが、症状の改善が不十分であったため、以下の処方1 ~3 に変更となり、患者が処方箋を持って来局した。患者からの聞き取りによると、医師からは、「心不全はなく、入院の必要もない。」と説明されたとのことだった。お薬手帳の情報から、併用薬はなく、健康食品の摂取もなかった。また、インフルエンザワクチン接種が推奨される時期であり、接種について患者から質問があった。(処方1 )アノーロエリプタ 30 吸入用(注) 1 個1 回1 吸入 1 日1 回 朝吸入(処方2 )アンブロキソール塩酸塩徐放性口腔内崩壊錠 45 mg1 回1 錠 (1 日1 錠)1 日1 回 夕食後 30 日分(処方3 )カルボシステイン錠 250 mg 1 回1 錠 (1 日3 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 30 日分(注:1 吸入でウメクリジニウムとして 62.5 μg 及びビランテロール25 μg を吸入できるドライパウダー吸入剤)この患者に対する薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)散歩などの運動は行わず、安静に生活するよう指導した。
- (2)症状が安定している日でも、毎日続けて処方1 の薬剤を吸入するよう指導した。
- (3)処方1 の薬剤を吸入開始後に動悸が起こることがあるが、継続使用により動悸は治まると説明した。
- (4)処方1 の薬剤の使用により、血圧が上昇するおそれがあることを説明した。
- (5)インフルエンザワクチンを接種しないよう説明した。
正答 (2)(4)
正答は (2)と(4)。アノーロエリプタは症状が安定している日も毎日続けて吸入する長期管理薬で、成分の作用で血圧が上がるおそれがあることを伝えます。
アノーロエリプタは、長時間作用性の抗コリン薬(ウメクリジニウム)と β₂ 刺激薬(ビランテロール)の配合剤で、気管支を広げた状態を保ちます。β₂ 刺激薬は心拍数や血圧を上げることがあり、高血圧で治療中のこの患者には説明しておきます。
【ほかの選択肢】
(1) COPD では、散歩などの運動(呼吸リハビリテーション)を続けることが勧められる 誤り
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(3) 動悸は β₂ 刺激薬の副作用のおそれがあり、続けば治まるとは言えない。続くときは医師に相談するよう伝える 誤り
(5) COPD の患者は感染で増悪しやすく、インフルエンザワクチンの接種が勧められる 誤り
【ポイント】
抗コリン薬を含むので、閉塞隅角緑内障や前立腺肥大症による排尿障害がないかも確かめます。
出典:第111回 薬剤師国家試験 問217(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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