50 歳男性。かかりつけの内科クリニックでコレステロール値が高いと指摘され、食事療法と運動療法を行っていたが、コントロー…
薬学実践問題(実務) 第307問
50 歳男性。かかりつけの内科クリニックでコレステロール値が高いと指摘され、食事療法と運動療法を行っていたが、コントロール不良のため薬物療法を開始することとなり、本日、処方1 の薬剤が記載された処方箋を持って薬局を訪れた。(処方1 )シンバスタチン錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 夕食後 28 日分処方1 の薬剤は本日より初めて服用する薬である。この男性が持参したお薬手帳には7 日前に近所の耳鼻科で処方された以下の薬剤が記載されていた。男性によると「ずっと鼻がつまっていたので受診したら、慢性副鼻腔炎と言われ、薬をもらった。」とのことだった。(お薬手帳の内容)クラリスロマイシン錠 200 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 朝食後 28 日分カルボシステイン錠 500 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分薬剤師は、処方1 の薬剤とお薬手帳の薬剤との相互作用について医師に疑義照会を行った。その結果、シンバスタチン錠5 mg からフルバスタチン錠 10 mg へ変更する旨の回答を得たので、処方1 から処方2 に変更することとなった。(処方2 )フルバスタチン錠 10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)1 日1 回 夕食後 28 日分また、患者より「毎日グレープフルーツジュースを飲んだり、時々市販の酸化マグネシウムという便秘薬を夕食後に飲むのですが、飲み合わせは大丈夫ですか。」との質問を受けた。服薬指導でこの患者に伝えることとして適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)カルボシステイン錠を服用している人が処方1 のお薬を服用すると、処方1 のお薬の作用が弱くなるため、処方2 のお薬に変更になりました。
- (2)クラリスロマイシン錠を服用している人が処方1 のお薬を服用すると、処方1のお薬の副作用が出やすくなるため、処方2 のお薬に変更になりました。
- (3)処方2 のお薬は、コレステロールの排泄を促進する作用があります。
- (4)処方2 のお薬は、グレープフルーツジュースとの飲み合わせについて注意喚起されていません。
- (5)処方2 のお薬と酸化マグネシウムを同時に服用すると、処方2 のお薬の吸収が低下するため、時間をずらして服用してください。
正答 (2)(4)
正答は (2)と(4)。クラリスロマイシンは CYP3A4 を強く阻害してシンバスタチンの横紋筋融解症の危険を高め、フルバスタチンはグレープフルーツの注意がありません。
シンバスタチンは主に CYP3A4 で代謝され、クラリスロマイシンとの併用は禁忌です。フルバスタチンは主に CYP2C9 で代謝されるため、CYP3A4 の阻害の影響を受けにくく、グレープフルーツジュースとの飲み合わせも注意喚起されていません。
【ほかの選択肢】
(1) 変更の理由はカルボシステインではなく、クラリスロマイシンとの相互作用 誤り
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(3) フルバスタチンは HMG-CoA 還元酵素を阻害して、肝臓でのコレステロールの合成を抑える薬。排泄を促すのではない 誤り
(5) 酸化マグネシウムとの同時服用でフルバスタチンの吸収が下がるとはされておらず、時間をずらす指導は必要ない 誤り
出典:第111回 薬剤師国家試験 問307(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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