82 歳女性。東京都在住。息子夫婦と同居している。末期の胃がんで自宅での看取りを希望し、訪問診療と訪問看護を受けている。…
薬学実践問題(実務) 第321問
82 歳女性。東京都在住。息子夫婦と同居している。末期の胃がんで自宅での看取りを希望し、訪問診療と訪問看護を受けている。経口薬の服用が難しくなってきたため麻薬貼付剤を使用していたが、レスキューの使用回数が増え貼付剤での疼痛コントロールが困難になった。そのため、以下の持続皮下注射処方に変更となり、息子が処方箋を近隣の東京都内の薬局に持参した。電動式の PCA(自己調節鎮痛法)用のシリンジポンプを使用して持続皮下注射を行うこととなった。この患者がシリンジポンプを使用するのは初めてである。(処方)モルヒネ塩酸塩注 100 mg シリンジ(100 mg/10 mL/本) 1 本持続皮下注 0.25 mL/h より開始PCA 設定:0.25 mL/回 ロックアウトタイム 15 分息子に対して行うこの薬剤やポンプの使用に関する説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)薬剤がなくなったら家族が薬剤をセットしてください。
- (2)患者や家族が流速を変更できないようになっています。
- (3)ロックアウトタイム中は PCA ボタンを押しても薬剤が出ない構造になっています。
- (4)この薬剤は薬剤師がご自宅に持っていくことができないので、毎回薬局に取りに来てください。
- (5)今後、この薬剤が2 本以上処方された場合、未使用の薬剤は冷蔵庫で保管する必要があります。
正答 (2)(3)
正答は (2)と(3)。PCA ポンプは流速を患者や家族が変えられないようにロックでき、ロックアウトタイム中はボタンを押しても薬液が出ません。
PCA ポンプは、持続の流速とボーラス量・ロックアウトタイムを医療者が設定し、患者や家族が変更できないようにします。ロックアウトタイムは過量投与を防ぐ時間で、その間に PCA ボタンを押しても追加投与されません。
【ほかの選択肢】
(1) 薬剤の交換やセットは、訪問看護師など医療者が行う 誤り
(4) 薬剤師は麻薬を患者の自宅へ届けることができる 誤り
(5) モルヒネ塩酸塩注は室温で保管する薬で、冷蔵の必要はない。誤用・紛失を防ぐよう保管する 誤り
出典:第111回 薬剤師国家試験 問321(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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