1 mol の金属イオン M と n mol の配位子 L は次のように反応して錯体 MLₙ を生成する。最終反応生成物…
薬学理論問題(物理) 第98問
1 mol の金属イオン M と n mol の配位子 L は次のように反応して錯体 MLₙ を生成する。最終反応生成物の MLₙ は L と反応しないものとし、また、K は逐次安定度定数を表すものとすると、この錯体生成反応に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、M、L 及び ML のモル濃度はそれぞれ[M]、[L]及び[ML]と表すものとする。M + L ⇄ ML (K₁)ML + L ⇄ ML₂ (K₂)⋮MLₙ₋₁ + L ⇄ MLₙ (Kₙ)
- (1)M と L との間で形成される配位結合は、共有結合の一種である。
- (2)K₁ は、K₁ = [M][L]/[ML] によって表される。
- (3)全安定度定数 βₙ は、βₙ = K₁ + K₂ + … + Kₙ によって表される。
- (4)M はルイス塩基、L はルイス酸である。
- (5)最終反応生成物の MLₙ は、L が単座配位子であるより、多座配位子である方が錯体としての安定度が高い。
正答 (1)(5)
正答は (1)と(5)。配位結合は一方の原子が電子対を提供する共有結合の一種で、多座配位子はキレートをつくるため単座配位子より安定な錯体になります。
配位結合では、配位子 L が非共有電子対を金属イオン M に与えて共有します。多座配位子(EDTA など)は1分子で複数の箇所から結合して環(キレート環)をつくり、安定度が高くなります(キレート効果)。
【ほかの選択肢】
(2) 逐次安定度定数は生成物を分子に置き、K₁=[ML]/([M][L]) で表す。紙面の式は分子と分母が逆 誤り
(3) 全安定度定数は逐次安定度定数の積で、βₙ=K₁×K₂×…×Kₙ。和ではない 誤り
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(4) 電子対を受け取る M がルイス酸、電子対を与える L がルイス塩基。逆になっている 誤り
【ポイント】
平衡定数は積で重なり、対数をとると和になります(log βₙ=log K₁+…+log Kₙ)。
出典:第111回 薬剤師国家試験 問98(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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