先使用による通常実施権(以下「先使用権」という。)に関し、次のうち、正しいものはどれか。なお、登録意匠に無効事由は存在し…
意匠 【意匠】6
先使用による通常実施権(以下「先使用権」という。)に関し、次のうち、正しいものはどれか。なお、登録意匠に無効事由は存在しないものとする。
- (1)甲は、令和5年3月1日に意匠イを創作した。甲は、令和5年6月1日に意匠イについて意匠登録出願をし、その後意匠登録を受けた。これに対し、乙は、令和5年4月1日に甲による意匠イを知らないで、自ら意匠イに類似する意匠ロを創作した。乙は、令和5年5月1日に、意匠イの存在を初めて知った。この場合において、乙が意匠ロを実施するに際し、意匠イとの関係で先使用権が成立することはない。
- (2)甲は、令和5年3月1日に意匠イを創作した。甲は、令和5年6月1日に意匠イについて意匠登録出願をし、その後意匠登録を受けた。これに対し、乙は、令和5年4月1日に甲による意匠イを知らないで、自ら意匠イに類似する意匠ロを創作した。そのうえで、乙は、丙に対し、意匠ロに係る物品の製造方法を開示し、丙は令和5年5月1日から意匠ロの実施である事業の準備をし、令和5年12 月1日から意匠ロの実施を開始した。この場合において、丙が意匠ロを実施するに際し、意匠イとの関係で先使用権が成立することはない。
- (3)甲は、令和5年3月1日に意匠イを創作した。甲は、令和5年6月1日に意匠イについて意匠登録出願をし、令和5年8月1日に手続補正書を提出し、そのまま意匠登録を受けた。これに対し、乙は、令和5年4月1日に甲による意匠イを知らないで、自ら意匠イに類似する意匠ロを創作し、令和5年7月1日から意匠ロの実施である事業の準備を開始した。この場合において、乙が意匠ロを実施するに際し、意匠イとの関係で先使用権が成立することがある。
- (4)甲は、令和5年3月1日に意匠イを創作した。甲は、令和5年6月1日に意匠イについて意匠登録出願をし、その後意匠登録を受けた。これに対し、乙は、令和5年4月1日に甲による意匠イを知らないで、自ら意匠イに類似する意匠ロを創作し、令和5年5月1日、事業Aを行う目的で、意匠ロの実施である事業の準備を開始した。その後、乙は、令和5年7月1日から、事業Aとは異なる事業Bを行う目的でも意匠ロの実施である事業の準備を開始した。この場合において、乙が、事業Bを行う目的で、意匠ロを実施するに際し、意匠イとの関係で先使用権が成立することがある。
- (5)甲は、令和5年3月1日に意匠イを創作した。甲は、令和5年6月1日に意匠イについて意匠登録出願をし、意匠登録を受けた。その後、甲は、令和5年11 月1日に乙に対し意匠イに係る意匠権を譲渡し、令和5年11 月30 日に意匠権の移転の登録を完了した。これに対し、丙は、令和5年4月1日に甲による意匠イを知らないで、自ら意匠イに類似する意匠ロを創作し、令和5年5月1日から意匠ロの実施である事業の準備をした。そのうえで、令和5年5月1日から事業の準備をしていた意匠ロの実施を、令和5年12月1日から開始した。この場合において、丙は、乙から意匠イに係る意匠権侵害に基づく差止請求を受けた場合、意匠イに係る先使用権をもって乙に対抗することはできない。
正答 (3)
正答は (3) です。
この設問は「適切なもの」を選ぶ形式です。つまり 「甲は、令和5年3月1日に意匠イを創作した。甲は、令和5年6月1日に意匠イについて意匠登録出願をし、令和5年8月1日に手続補正書を提出し、そのまま意匠登録を受けた。これに対し、乙は、令和5年4月1日に甲による意匠イを知らないで、自ら意匠イに類似する意匠ロを創作し、令和5年7月1日から意匠ロの実施である事業の準備を開始した。この場合において、乙が意匠ロを実施するに際し、意匠イとの関係で先使用権が成立することがある。」が正しい内容で、残りの選択肢には誤りが含まれています。
出典:2024年(令和6年度) 弁理士試験 短答式筆記試験 【意匠】6(特許庁 公表)
スポンサーリンク

