登記官の処分又は不作為についての審査請求に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後…
午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第17問
登記官の処分又は不作為についての審査請求に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。ア 登記官の処分に不服がある場合であっても、当該処分があったことを知った日の翌日から起算して1 月を経過したときは、審査請求をすることができない。イ 法務局又は地方法務局の長が審査請求につき裁決したときは、裁決書の謄本を審査請求人及び登記官に交付する。ウ 筆界特定登記官による筆界特定がされた場合には、申請人は、筆界特定の結果に不服があることを理由とする審査請求をすることができる。エ 甲土地について土地の地積の更正の登記がされた場合において、甲土地と隣接する乙土地の所有者は、筆界に異議があることを理由として、甲土地の地積の更正の登記の取消しを求める審査請求をすることができる。オ Aが所有権の登記名義人である土地の分筆の登記の申請が却下された場合において、Aがその却下処分につき審査請求をしたときは、当該土地の抵当権の登記名義人であるBは、参加人として当該審査請求に参加することができない。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)イオ
- (4)ウエ
- (5)エオ
正答 (3)
正答は (3)。正しいのはイとオです。
【ア】誤り
登記官の処分についての審査請求(不動産登記法156条1項)には、行政不服審査法18条の審査請求期間の定めが適用されません(不動産登記法158条)。処分を知った日の翌日から一定期間を経過しても、審査請求をすることができます。なお、行政不服審査法の原則でも審査請求期間は3か月で、1か月ではありません。
【イ】正しい
裁決は、審査請求人に送達された時に効力を生じ、送達は裁決書の謄本を送付してします(行政不服審査法51条1項・2項)。また、審査庁は裁決書の謄本を処分庁等にも送付します(同条4項)。法務局又は地方法務局の長が裁決をしたときは、裁決書の謄本が審査請求人と処分をした登記官に交付されることになります。
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【ウ】誤り
筆界特定は、筆界の現地における位置についての筆界特定登記官の認識を示すもので、国民の権利義務を形成する行政処分には当たらないとされています。そのため、筆界特定の結果に不服があることを理由に審査請求をすることはできません。結果に不服がある者は、筆界確定訴訟を提起して争います(不動産登記法148条参照)。なお、筆界特定の申請の却下は登記官の処分とみなされ(不動産登記法132条2項)、審査請求の対象になります。
【エ】誤り
地積の更正の登記は、登記記録上の地積の数値を正すもので、筆界そのものを形成したり変更したりするものではありません。そのため、隣接地の所有者は、地積の更正の登記によって法律上の利益を侵害される者に当たらないと解されており、筆界に異議があることを理由にその取消しを求める審査請求をすることはできません。筆界の争いは、筆界特定や筆界確定訴訟で解決します。
【オ】正しい
行政不服審査法13条は、利害関係人が審理員の許可を得て審査請求に参加人として参加できることを定めていますが、不動産登記法158条はこの13条を登記官の処分についての審査請求に適用しないとしています。抵当権の登記名義人Bは、参加人として審査請求に参加することはできません。
【まとめ】
正しいのはイとオで、この組合せは (3) です。
出典:2025年(令和7年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第17問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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