クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。…
原動機及び電気に関する知識 第23問
クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- (1)巻線形三相誘導電動機は、固定子側、回転子側ともに巻線を用いた構造で、回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続するようになっている。
- (2)三相誘導電動機の同期速度は、周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる。
- (3)三相誘導電動機の回転子は、固定子の回転磁界により回転するが、負荷がかかると同期速度より15~20%遅く回転する性質がある。
- (4)直流電動機では、固定子を界磁と呼ぶ。
- (5)かご形三相誘導電動機は、スリップリングやブラシがない極めて簡単な構造である。
正答 (3)
正答は (3)。これが適切でありません。
三相誘導電動機の回転子が同期速度より遅れる割合(すべり)は、15〜20%ではなく、数%(定格負荷で2〜5%程度)です。
すべりがなければ回転磁界と回転子の速度差がなくなり、回転子に電流が流れず、力が出ません。だからわずかに遅れて回ります。しかし15〜20%も遅れるようでは、効率がひどく落ちてしまいます。
【三相誘導電動機】
同期速度 周波数を一定とすれば、極数が少ないほど速くなる
同期速度 = 120 × 周波数 ÷ 極数
解説の続きをみる続きを閉じる
かご形 スリップリングやブラシがない、極めて簡単な構造
巻線形 固定子側・回転子側ともに巻線を用いた構造で、
回転子側の巻線はスリップリングを通して外部抵抗と接続する
直流電動機 固定子を界磁と呼ぶ
【同期速度の計算例】
周波数60Hz、4極 → 120 × 60 ÷ 4 = 1800rpm
周波数60Hz、6極 → 120 × 60 ÷ 6 = 1200rpm
極数が多いほど遅くなります。「極数が少ないほど速い」はこの式の裏返しです。
【巻線形をクレーンに使うわけ】
外部抵抗を変えて、速度と始動時の力を加減できる
かご形は構造が簡単で丈夫ですが、外から手を入れられません。巻線形は二次側に抵抗をつなげるので、二次抵抗制御ができます。細かい速度調整が要るクレーンに向きます。
出典:クレーン・デリック運転士(限定なし) 2025年下半期実施分(2026年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
この問題はほかの試験・回でも出ています
「原動機及び電気に関する知識」のほかの問題
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第23問クレーンの電動機に関する記述として、適切なものは次のうちどれか。
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第21問原動機及び電気に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第29問クレーンの電気機器の故障の原因などに関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- 2025年上半期(2025年10月公表) 第27問クレーンの巻線形三相誘導電動機の速度制御方式などに関する記述として、適切でないものは次の
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第25問クレーンの給電装置に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第23問クレーンの電動機に関する記述として、適切でないものは次のうちどれか。
スポンサーリンク

