電力系統の電圧調整に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。…

電力 第6問

電力系統の電圧調整に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

正答 (3)
正答は (3)。 【誤りの選択肢 (3)】 「送電線路での有効電力の損失は電圧に反比例する」が誤りです。線路抵抗をR、線路電流をI とすると、三相線路の損失は  P損 = 3 × R × I の2乗 です。ここで、送る電力P と線間電圧V、力率cosθ の関係は  P = 3 の平方根 × V × I × cosθ  I = P ÷ (3 の平方根 × V × cosθ) これを損失の式に入れると  P損 = 3 × R × P の2乗 ÷ (3 × V の2乗 × cosθ の2乗)
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    = R × P の2乗 ÷ (V の2乗 × cosθ の2乗) つまり損失は電圧の2乗に反比例します。電圧を高めに運用すると損失が減るという結論自体は正しいのですが、「電圧に反比例」という依存の仕方が誤りです。電圧を2倍にすれば損失は2分の1ではなく4分の1になります。 【正しい選択肢の確認】 (1) 受電端に進相コンデンサを並列に入れると、遅れ無効電流が打ち消され、 見かけ上、受電端で進み無効電流が増えます。線路リアクタンスをX とすると電圧降下は概略  電圧降下 ≒ R × I × cosθ + X × I × sinθ で表され、進み無効分は sinθ の符号を反転させるので、第2項が負となり電圧降下が減ります。線路リアクタンスが大きいほどこの効果が大きく、受電端電圧を上げられます。正しい記述です。 (2) 送電端電圧と受電端電圧を一定としたとき、 送れる有効電力は負荷力率によって変わります。言い換えれば、負荷が変動しても力率(無効電力)を調整すれば受電端電圧を一定に保てるということです。正しい記述です。 (4) 進相コンデンサは開閉器で入り切りするため段階的にしか調整できませんが、 静止型無効電力補償装置はサイリスタなどで位相制御を行うため、無効電力を連続的かつ高速に調整できます。正しい記述です。 (5) 発電機の界磁電流(励磁)を加減すれば発電機が出し入れする無効電力が変わり、 端子電圧を調整できます。調相設備と並ぶ基本的な電圧調整手段です。正しい記述です。

出典:令和4年度上期第三種電気主任技術者 電力科目 問6(一般財団法人 電気技術者試験センター 公表)出典元ページ

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