ヘルメット式潜水の装備に関し、正しいものは次のうちどれか。…
送気、潜降及び浮上 第17問
ヘルメット式潜水の装備に関し、正しいものは次のうちどれか。
- (1)ヘルメットには、正面窓のほか両側面にも窓が設けられているが、窓ガラスを保護するため、通常、いずれの面にも金属製格子などが取り付けられている。
- (2)ヘルメットの送気ホース取付部には、送気された空気が逆流することがないよう、逆止弁が設けられている。
- (3)排気弁(キリップ)は、潜水作業者自身がヘルメットの内側から頭で押して操作するもので、作業中に外部からの衝撃などにより排気弁が開くことを防ぐため、外部からは操作できないようになっている。
- (4)ドレーンコックは、潜水作業者が送気中の水分や油分、呼気によって生じた水分をヘルメットの外へ排出するときに使用する。
- (5)腰バルブには減圧弁が組み込まれていて、潜水作業者の呼吸量に応じて自動的に送気空気量を調節する
正答 (2)
正答は (2)。これが正しい記述です。
ヘルメットの送気ホース取付部には逆止弁があり、送気した空気が逆流するのを防いでいます。
この弁は単なる部品ではなく、命を守る要です。送気ホースが破れたりコンプレッサーが止まったりすると、ヘルメット内の空気がホース側へ吸い出されます。水深が深いほど水圧は高いので、ヘルメット内が急に減圧されると、潜水服の中の身体がヘルメットに向かって押し込まれます。これが潜水墜落(スクィーズ)です。逆止弁はこれを防ぎます。
他の選択肢の誤りは次のとおりです。
(1) 正面窓には視界確保のため格子を付けません。「いずれの面にも」が誤りです
(3) 排気弁は頭で押すほか、手でも操作できます。「外部からは操作できない」が誤りです
(4) ドレーンコックは、潜水者が唾などを外へ吐き出すときに使うものです
(5) 腰バルブは潜水者が手動で送気量を調節するものです。呼吸に応じて自動調節するのはデマンド式(圧力調整器)の働きです
ヘルメット式潜水器の各部と役割
シコロ ヘルメット本体の下部。潜水服の襟ゴム部分に取り付け、
押え金と蝶ねじで固定する
逆止弁 送気ホースの取付部にある。送気した空気が逆流するのを防ぐ。
送気が止まったときにヘルメット内の空気が吸い出されると
潜水者が締めつけられる(スクィーズ)ため、これを防ぐ要の部品
排気弁 余剰空気や呼気を排出する。潜水者が頭で押して操作するのが基本だが、
(キリップ) 手で操作することもできる。「外部からは操作できない」は誤り
ドレーンコック 潜水者がヘルメット内の唾(つば)などを外へ吐き出すときに使う。
「送気中の水分や油分を排出する」という説明は誤り
腰バルブ 潜水者が手動で送気量を調節する。呼吸に応じて自動調節するのは
デマンド式(圧力調整器)であって、腰バルブではない
潜水靴 重量のあるものを使う。着底して作業するため、
浮力を打ち消す重さが必要。「軽量のものを」は誤り
出典:ヘルメット式潜水器の一般的な構造と取扱い
潜水士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

