再圧及び再圧室に関し、誤っているものは次のうちどれか。…
高気圧障害 第29問
再圧及び再圧室に関し、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)再圧室まで搬送しなければならない場合には、頭が低くならないよう、水平仰臥位(あおむけ)で搬送する。が
- (2)潜水者が水中で心肺停止となり急浮上させたため再圧が必要な場合は、直ちに再圧室で再圧しながら、AED(自動体外式除細動器)を使用する。
- (3)再圧室で加圧を行うときは、純酸素を使用してはならない。
- (4)再圧中には、酸素中毒を発症するおそれがある。
- (5)減圧症の再圧治療が終了した後しばらくは、体内にまだ余分な窒素が残っているので、そのまま再び潜水すると減圧症を再発するおそれがある。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。
再圧室の中で加圧しながらAEDを使用してはいけません。
再圧室は高圧の空気で満たされた密閉空間です。AEDは強い電気を流す装置なので、わずかな火花でも火災や爆発につながる危険があります。(3)で純酸素の使用が禁じられているのも、(5)に関連して再圧室の火災危険性が高いとされるのも、同じ理由です。
心肺停止の傷病者には、まず常圧の場所で心肺蘇生とAEDを行い、心拍が戻ってから再圧を考えます。再圧治療は重要ですが、心停止に対しては救命処置が先です。
(1)(3)(4)(5)はいずれも正しい記述です。(1)の水平仰臥位での搬送は、頭を低くすると気泡が脳へ流れ込みやすくなるのを避けるためです。
再圧と再圧室
搬送 頭が低くならないよう、水平仰臥位(あおむけ)で搬送する
加圧 純酸素を使用してはならない(高気圧則第44条第1項第2号)
酸素中毒 再圧中に発症するおそれがある
火災 高圧の空気を扱うため、火災の危険性が通常より高い
AED 再圧室の中で加圧しながら使ってはならない。
高圧の環境では放電の火花が火災につながる
治療後 しばらくは体内に余分な窒素が残るため、
すぐに再び潜水すると減圧症を再発するおそれがある
空気塞栓症にも再圧治療を行う。「減圧症のときだけ」は誤り
出典:再圧治療に関する一般的な知見、高気圧作業安全衛生規則 第44条
潜水士 2023年上半期実施分(2023年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

