ヘリウムを用いた潜水に関し、誤っているものは次のうちどれか。…
潜水業務 第4問
ヘリウムを用いた潜水に関し、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)ヘリウムは、水への溶解度が、窒素より小さい。
- (2)ヘリウムは、体内に溶け込む速度が、窒素より遅い。
- (3)ヘリウムは、体内から排出される速度が、窒素より大きい。
- (4)ヘリウムは、熱伝導性が窒素より高いため、潜水者の体温を奪いやすい。
- (5)ヘリウム混合ガスを短時間の潜水に用いると、かえって減圧に不利となることがある。
正答 (2)
正答は (2)。これが誤りです。速さの向きが逆です。
ヘリウムは体内に溶け込む速度が窒素より「速い」気体です。遅くはありません。
ヘリウムは分子が小さく軽いため、組織の中を速く拡散します。その結果、溶け込むのも速く、排出されるのも速くなります。(3)で「排出される速度が窒素より大きい」とあるのと同じ性質です。出入りの両方が速いのであって、入るときだけ遅いということはありません。
(5)の「短時間の潜水ではかえって減圧に不利」も、この性質から来ています。短時間でも素早く組織に入り込んでしまうため、窒素なら大した量が溶けない短い潜水でも、ヘリウムは相応に溶け込み、その分の減圧が必要になるのです。
(1)(3)(4)はいずれも正しい記述です。(4)の熱伝導性の高さは実務上重要で、ヘリウム混合ガスを使う潜水では体温を奪われやすいため、保温に特別な配慮が要ります。
出典:ヘリウムの物理的性質と潜水への応用
潜水士 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

