安全衛生教育に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。…
関係法令 第32問
安全衛生教育に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- (1)労働者を雇い入れたときは、その労働者に対し、原則として、従事する業務に関する一定の事項について、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。
- (2)労働者の作業内容を変更したときは、その労働者に対し、原則として、従事する業務に関する一定の事項について、安全又は衛生のための教育を行わなければならない。
- (3)特定の危険又は有害な業務に労働者をつかせるときは、原則として、従事する業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。
- (4)安全又は衛生のための特別の教育の科目の全部又は一部について十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、その科目についての安全又は衛生のための特別の教育を省略することができる。
- (5)潜水業務を行うときには、「潜水作業者への送気の調節を行うためのバルブ又はコックを点検する業務」に従事する労働者に対して特別の教育を行わなければならない。
正答 (5)
正答は (5)。これが誤りです。
特別の教育の対象は「バルブ又はコックを操作する業務」であって、点検する業務ではありません。第11条第1項第4号はこう定めています。
「潜水作業者への送気の調節を行うためのバルブ又はコツクを操作する業務」
「操作」を「点検」に差し替えるのが、この論点の定番の作り方です。条文に並ぶ6業務はすべて「運転する業務」「操作する業務」「高圧室内業務」であり、点検を対象にしたものはありません。
(1)(2)は雇入れ時教育・作業内容変更時教育(労働安全衛生法第59条第1項・第2項)、(3)は特別の教育(同条第3項)、(4)は科目の省略(安衛則第37条)で、いずれも正しい記述です。
特別の教育の要点
対象となる6業務(高気圧則第11条第1項)
1. 作業室及び気こう室へ送気するための空気圧縮機を運転する業務
2. 作業室への送気を調節するバルブ又はコックを操作する業務
3. 気こう室への送気・排気を調節するバルブ又はコックを操作する業務
4. 潜水作業者への送気を調節するバルブ又はコックを操作する業務
5. 再圧室を操作する業務
6. 高圧室内業務
潜水業務そのものは対象外。潜水業務に就くために必要なのは潜水士免許です。
また「操作する業務」が対象であって、「点検する業務」は挙げられていません。
教育事項(第11条第2項の表)
潜水作業者への送気の調節(上記4)
潜水業務に関する知識/送気に関すること/高気圧障害の知識/
関係法令/送気の調節の実技
再圧室の操作(上記5)
高気圧障害の知識/救急再圧法/救急そ生法/関係法令/
再圧室の操作及び救急そ生法に関する実技
省略 十分な知識及び技能があると認められる科目は省略できる(安衛則第37条)
記録 受講者・科目等を記録し3年間保存(安衛則第38条)
出典:高気圧作業安全衛生規則 第11条、労働安全衛生法 第59条、労働安全衛生規則 第37条
潜水士 2024年下半期実施分(2025年4月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)

